ドイツ ライプチヒ大学に留学中の石田 敦也さんから便りが届きました

留学の中間報告

夜のオペラハウス
2017年3月にライプツィヒに到着してからおよそ7か月が経過し、留学もあと数か月となってしまいました。はじめのころは異国の地での生活や、まったく別の国から集まってきた学生たちとの授業に慣れるのに精一杯でしたが、今はもうある程度順応し、楽しい生活を送っています。

ライプツィヒでは、ケルン大学などのドイツの大学での学部留学とは異なり、大学の講義やゼミに通うわけではなく、大学附属の語学学校に行き、そこでドイツ語を徹底的に学ぶというプログラムになっています。語学学校は、月曜日から金曜日まで毎朝8時から授業がはじまり、正直言って厳しかったですが、先生たちは親切でとてもわかりやすい授業をしてくれるため、自分のドイツ語力はかなり上達したと思います。授業のコースレベルは、私の場合はB1から始まり、幸いテンポよく合格し、語学学校の最終レベルであるC1まで終えることができました。C1のレベルにもなると、授業のテーマが温室効果ガスや遺伝子組み換え食品、食料問題などになり、専門的な単語やテーマに関しての前提知識が必要となってくるものばかりで、授業についていくだけで精一杯の毎日が続きました。

1クラス15人程度の少人数授業は、中国、キプロス、サウジアラビアから来た人などいろいろな生徒がいました。もちろんそれぞれの宗教、物事の価値観も違います。ほぼ全員の生徒が自分の意見をしっかりと持っているので、授業はいつも討論会のような形になってしまいます。時には授業の1コマ90分が授業のテーマとは関係のないことで討論になり終わってしまうなんてことはよくあることでした。これらのことは、日本にいてもなかなか経験できることではありません。今から思うとドイツ語を学ぶと同時に異文化理解も少しはできるようになったと感じています。私たちのように留学でドイツにきた人だけでなく、ドイツで働くため、生きていくために勉強している人も少なくはなく、そういった人たちとのモチベーションの差は歴然としていて、自分は何のためにドイツ語を勉強しているのかと考えたこともしばしばありました。

もちろん、苦労したことだけではありません。休日には別の街に旅行をしたり、他の国に行ったりもしました。島国の日本では考えにくいことですが、電車に乗ると別の国に行くことができるため、ヨーロッパの様々な国をめぐりました。旅行をしなくても、ライプツィヒ大学には日本語を勉強しているドイツ人がいるので、その人たちと遊んだり、パーティーをしたりするなどとても楽しい時間を過ごせています。

ドイツでの生活が始まってから、いいことがあった一方、悪いことももちろん起こりましたが、少なくとも私は留学してよかったと思っています。日本にいても感じることができない文化、歴史、物事のとらえ方の違いを肌で感じ取ることができたからです。日本に帰国後もこれらのことを次のステップへと繋げられるようにしようと思います。

ライプツィヒの旧市庁舎
休日にはサッカー観戦もできます
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