ドイツ ライプチヒ大学 InterDaF に留学中の乙田 典克さんから留学体験記が届きました

Leipzigでの生活 ~ドイツ留学約6か月目の今~

時の流れは早いもので、関西国際空港を出発して約13時間の空の旅を楽しんだ後、ドイツへ到着したのが既に約6か月前の出来事。高校生の時から海外での生活に憧れ、長期留学をしたいという想いは大学に進学する以前からありました。元々あまり決断をする際に考えるタイプではなかったので、3回生に上がるタイミングでの留学は1回生の頃には考えていました。そして、今年の3月にLeipzigという街での留学生活がいよいよ始まりました。Leipzig はドイツの東側にある街で、Berlin からはバスや電車でおおよそ1.5時間~2時間ほどで到着することができます。中央駅から市街電車で約15分の場所には小さな空港もあり、飛行機で来ることも可能です。
Leipzigの街並み
ドイツでの生活が始まった当初は、慣れない生活が続き苦労しました。日本では聞き慣れないドイツ語が飛び交う毎日、その為日本では当たり前のようにできていた事がドイツではとてつもなく難しく感じる毎日でした。電車に乗るにしても、買い物をするにしても当然使う言語はドイツ語でほとんどわかりませんでした。地元の人に必死の思いで質問を投げかけても返ってくる答えを理解できないという現実。最初の1か月で自身の力の無さを早々と痛感させられました。         

そして、それは学校でも同様です。私はLeipzig大学附属のInterDaFという語学学校に通っています。クラスには様々な国からドイツ語を学びに来ている学生がたくさんいます。最初の内はドイツ人の先生やクラスメートが言っていることが全く理解できず、授業内容もほとんど理解できませんでした。一方でクラスメートたちは、分からないことがあれば授業を止めてでも質問し、先生の話を遮ってでも質問するという積極的な姿勢に終始圧倒されていました。最初の内はクラスメートとも上手くコミュニケーションを取ることができずストレスを感じたり、自分の不甲斐なさに腹が立つことも多々ありました。
しかし、その環境にも2か月ほどで慣れてはじめ、お互いの国のイメージや母国語での挨拶の仕方など簡単な会話を重ねて、徐々にクラスメートとの意思の疎通ができるようになっていき、休み時間にも自然とコミュニケーションを取ることができるようになりました。

BARでサッカー観戦の様子
ドイツでの私生活はと言いますと、学校が午前で終わると時間は十分にあります。休日には友達や地元のちびっこたちとサッカーをしたり、ドイツ人とビールを飲みながらゲームをしたり、すごく充実しています。しかし、炊事・洗濯・買い物すべてを自分でやりその上で、勉強をしたり、余暇を楽しんだりする時間を考えると、とても一日24時間では足りません。ドイツでの生活は何をするにも新鮮で、たくさんの人との出会いがありとても楽しいです。その出会いの中で様々な国の文化を学ぶことができ、すごく刺激的な日々を過ごしています。例えば、イスラム教徒の友人の部屋で一緒に食事をした際、彼はお皿を床に並べて左手は一切使わずに右手だけで食事をしていました。そして、私に母国での一般的な食事の際のマナーなどを教えてくれました。その際に私も手で食事することに挑戦したのですが、予想以上に難しく苦戦しました。その経験は私にとって初めての体験でとても新鮮でした。この様な体験を更に楽しむためにもっとドイツ語をがんばってたくさんの人とコミュニケーションを取りたい。というドイツ語を学ぶ上でのモチベーションにもなっています。
Bier
色々とドイツの生活について書きましたが、私が一番伝えたかったことは留学生活によって生じた自身の考えの変化です。日本にいた頃は、アルバイトをしたり友達と遊んだりしても、自分のことについてじっくり考えることはすごく少なかったです。自分自身も将来はその時の自分の思いに従い、何となく就職をするのだろう。  というようないい加減な考えをしていました。
しかし今は、価値観の違うたくさんの人たちと話をする機会や一人で過ごす時間が増えたことにより、自分の将来について様々なことを真面目に考えるようになりました。自分の周囲にいる外国人には明確な目標があり、その目標の実現の為の手段としてドイツ語を学んでいるということ、自分とは違いドイツ語を習得することが最終目的ではなく自身の将来を見据えた上での必要な知識、あるいはスキルアップとして母国を離れてドイツ語を学んでいるということに大きな差を感じました。そして、やはり明確な目標があった方がモチベーションにもなるし、ドイツ語の上達にも繋がるのではないかと考えるようになりました。
それからというもの、自分がしたいことや自分の将来の目標について深く考えるようになりました。もちろん帰国すれば就職活動をする3回生というタイミングに重なる留学であるということも一つの要因です。しかし、将来の目標ややりたいことがそう簡単に見つかるはずもありません。ですが、自分にとって留学を経験してそうした考えを持つことや今そのことに気付くことができたということは大きな成長だと感じます。世界には様々な価値観や魅力をもった人がいて、留学はそれらと出会い、それらを吸収して自身の成長や可能性を広げられる大きな機会だと思います。

残りの留学生活もおそらく自分にとっては一瞬です。だからこそ自分のペースで自分が思い描いたことをどんどんカタチにしていきたいと思います。勉強は苦手で辛いことも多く、ドイツ語が上手くなっているか自分では定かではないのですが、何事にも貪欲に。せっかくドイツに来たからには、楽しみながらドイツ語の上達に加えて人間としても一回りも二回りも大きくなって帰りたいと思っています。もちろん将来の目標も手に入れられるのがベストです‼‼‼ その為、今は人と出会い、話をすることが楽しみです。留学で何を得て、何を想い、何を学ぶかは自分次第!そんな留学生活が楽しくてたまりません!こんな感じで残りの留学生活も自分らしく、悔いのないように頑張りたいと思います!!


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