ドイツ マンハイム大学に認定留学中の大野 華澄さんから留学体験記が届きました

マンハイムに留学して

Schloss
私は今ドイツのマンハイムという街に留学しています。2016年3月にこちらに来て3ヶ月程経ちました。マンハイムはフランクフルトから南に少し下ったところにある街で、交通の中心となっています。そのため、旅行をするにはかなり便利な場所に位置しています。マンハイムには「シュロス」と呼ばれるバロック式宮殿があり、一部は大学として使われています。マンハイムの名所の一つです。
私は半年間の認定留学でマンハイムに来て、大学付属の語学コースに通っています。京都産業大学は、マンハイム大学とは現在まだ提携を結んでいないので、過去の実績を見てもそれほど多くの人がマンハイム大学に留学をしていませんでした。そのためかなりの不安があり、コースの申し込み等、大変な思いをしました。もちろん寮も自分で探さなければいけませんでした。知っている日本人の先輩が誰もいなかったため、SNS等を使って自力でマンハイムに留学している先輩を探して連絡を取り、いろいろ助けて頂きました。もし誰も知り合いがいなかったら、相当大変な思いをしたと思います。先輩にはたくさんの日本語を学んでいるドイツ人を紹介してもらったり、イベントに招待してもらったりと、大変お世話になりました。こちらにはタンデムパートナーという違う国の人々がお互いの母国語を教え合うというシステムがあり、積極的にパートナーを申し込んだりしています。この間はカフェで勉強をしていた時に隣に座った子が日本語を勉強していたので話しかけて、友達になりました。このような素敵な出会いもあるので今はとても楽しいです。
そうは言っても、やっと楽しいと感じるようになったのは、3ヶ月を過ぎてからでした。正直、来た当初はずっと日本に帰りたいと思っていました。昨年、ドイツ語海外実習という授業で1ヶ月だけフライブルクという街に行っていました。フライブルクはとても素敵な街で、同じような場所や雰囲気を想像していたため、マンハイムに来てあまりの違いにショックを受けました。マンハイムはどちらかと言えば工業地帯で、想像するドイツの街とはかなりイメージが違うと思います。最初はそのショックが大きく、つらかったです。ですが優しい他大学の先輩や同年代の友達もでき、助けてもらい、今は充実な生活が送れています。
 
マンハイムの名所であるWasserturm
語学コースではまず最初にテストを受けてレベル分けがされます。私は最初A2-1のクラスになりました。日本ではA2までは学んだため妥当な結果だと思いましたが、いざ授業に出ると、みんなドイツ語をすらすらと話していて、問題を解くスピードも速く、文法は理解できるのですが、ついていくことができませんでした。先生にもレベルを下げることを勧められ、結局一つレベルを落としてコースを始めました。今となっては後悔しています。同じレベルでも先生によってかなり違うため、不満が残る授業でした。私の先生は話すことに重点を置いていて、黒板にはあまり書きませんでした。クラスメートも積極的すぎる人が多く、アジア人にとってはかなりやりづらいクラスでした。
レベルが上がって、新しいクラスが始まりました。今の先生はしっかり黒板にも書いてくれるし、話す機会も平等に与えてくれます。日本人の気質をとても理解してくれているため、いろいろと気にもかけてくれて、非常に授業が楽しいと感じています。クラスには圧倒的にアジア人が多いです。特に中国人と韓国人です。他にも、イタリア、シリア、イラン、イラク、トルコなどまったく知らない文化との交流もあり、非常に面白いです。ただ、ドイツ語に関して、日本人は特にそうですが、文法はできても、話せない、聞き取れない、ということが明確にわかります。文法は明らかに私たちのほうが理解できているのに、彼らはスラスラと話せます。正直、それが自分にとってはとてもつらく、苦しいことでした。ですが、自分がこれからどのようにすれば語学力を伸ばせるか、気づかせてくれることはとても多いので、つらい部分はたくさんありますが、頑張っていこうと思います。

前回は一ヶ月の短期留学でそれほど文化の違いを感じることはありませんでしたが、今は思いついたり、遭遇したりする度にメモするようにしています。語学を学ぶだけでなく、たくさんの文化や考え方の違いを感じることは自分にとって非常に良いことだと感じます。日本はどの国と比較してもとても特徴的なのですが、いざ説明するとなると難しいです。だから日本のことももっと知りたいと思うようになりました。今回の留学は考え方や将来に大きな変化をもたらしてくれたと思います。正直、もう半年間ここにいたいと思います。残り2ヶ月と、今考えると月日が経つのはあっという間です。まだまだ学べることはたくさんあるので時間を有効に活用していきたいと思います。

ヨーロッパ言語学科 ドイツ語専攻  大野 華澄

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