留学体験記が届きました
(石田 敦也さん ライプチヒ大学)

2017年3月から12月にかけてドイツのライプチヒという町に留学していました。日本で勉強を始めた頃から、せっかく高い授業料を払って大学でドイツ語を勉強しているのだから、ドイツ語圏の国に留学して、もっとドイツ語が上手くなりたいと思い、3年次生の春から留学することを決意しました。およそ10か月の留学でしたが、その期間以上のものを手に入れることが出来たと思います。

私の留学は右も左もわからない状態から始まりました。その上、日本とは全く違った環境に慣れるのに苦労しました。ドイツ語が上手く話せるわけではなかったので、レストランや他のお店でもスムーズな会話ができず、始めは自分の思い通りにいかないことばかりで苦労の連続でした。「留学は恥をかいて当たり前。最初は失敗ばかりするのが当然。」留学に行く前に投げかけられる、よくある言葉ですが、本当にその通りだと思いました。出発前に自分が想像していた留学生活と現実は大きく違いました。現実はそうは甘くないということを実感しました。まずは挑戦し、失敗し、もう一回やってみるという試行錯誤の日々が続きました。次はこうしてみよう、ああしてみようと自分で考えて行動する力が身についたような気がします。
月日を重ね、自分の語学力が向上するとともに、まともに会話ができるようになってきました。そうするうちに自然と友達も増えていきました。休日は友人と遊んだり、他の街に観光に行ったりと、気がつけば自分のドイツでの生活はとても充実したものに変わっていました。現地で日本語を勉強しているドイツ人とも交流があったので、彼らとはとても仲良くなることができました。困ったことがあると、彼らに何度も助けてもらったので、感謝しかありません。

勉強面についてですが、私はライプチヒ大学ではなく、ライプチヒ大学附属語学学校でドイツ語を学んでいました。ドイツ語だけを集中して勉強していたので、大学で学ぶよりも語学力は向上できたと思います。まだ特に学びたい専門科目がなく、ドイツ語勉強に集中したいという人には、お金はかかりますが、おすすめです。世界中から学生が集まっているので、クラスは国際色豊かになり、語学を学ぶと同時に、異文化理解もできました。もちろんそれぞれの宗教も違います。宗教によって食べることを禁止されているものがあったり、食事のマナーが日本とは異なっていたり、彼らと話しているうちに多くのことを学ぶことが出来ました。私たちのように留学でドイツにきた人だけでなく、ドイツで働くため、生きていくために勉強している人も少なくはなかったです。私たち日本人は恵まれているのだと実感しました。

わずか10か月程の留学でしたが、自分が思っていたよりも密度の濃い日々を送ることが出来ました。トラブルがあれば、周りの人に助けてもらったこともあります。日本にいる友人からたまに連絡が来て、懐かしい話やとりとめもない話をしただけでもとても励みになりました。しかし、私が一番感謝したいのは両親です。ドイツ語を学ぶ、ドイツで生活するための経済面での支援だけでなく、定期的に連絡を取り合い、私の健康面などにも気を使ってくれました。とても感謝しています。

実際、ドイツに留学してトラブルもいろいろとありましたが、少なくとも私は留学してよかったと思っています。日本では体験できないことが、そこにはあったからです。トラブルが起こるたびに自分で考えて行動できるようになりました。しんどかったことも今となっては、「あんなこともあったな。」と笑い話になっています。これからの人生も何があるかわかりませんが、これを糧に一歩ずつ前進していきたいと思います。

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