認定留学から帰国した学生の体験記が届きました
(山本 実沙季さん ライプチヒ大学)

留学体験記録

私は、2015年度秋学期から1年間ドイツのinter DaF.e.V.Herder-Institut der Universität Leipzigに留学しました。大学入学時から留学することを目標にドイツ語を学んでいたので、留学が決まった時はとても嬉しかったのですが、留学が決まってから始めた準備が思っていた以上に大変でした。出発までにやらなければならないことが多く、トラブルも起こり、本当に留学できるのか心配でしたが、ドイツ語専攻の先生方や国際交流センターの方々に色々と助けてもらい、無事ドイツへ行くことができました。 1年次の時に1ヶ月間ドイツのフライブルク大学で短期語学コースに参加した経験が、今回のドイツへの留学を決意させてくれました。短期語学コースの時は、京都産業大学のクラスメイトたちと⼀緒に参加したため、何か困ったことがあれば皆で助け合うことができたのですが、今回の長期留学は1人での挑戦でした。誰にも頼ることができないと⾔う事が留学前の1番の不安要素でした。また、長期滞在のため、短期語学コースでは必要のなかった住民票の登録や現地での銀行開設、滞在許可証(VISA)の取得など、現地でやらなければならない事がたくさんありました。
ドイツに到着後1ヶ月間はとても忙しく、現地の生活や学校、文化になれる事に精⼀杯でした。アジアとヨーロッパでは⽂化の違いも多く、そのギャップに悩まされた時期もありましたが、クラスメイトの友達や他大学から留学できていた日本人の友達に何度も助けてもらい、乗り越える事ができました。 ⻑期留学をする前は「留学」にとても憧れていて、「ヨーロッパならではのレンガ造りの街並みの中でたくさんの外国人と毎日楽しく過ごす」と⾔うイメージでしたが、現実はそんなに甘くなく、辛い事の方が多かったように感じます。日本では感じた事がないのですが、ドイツだけでなくヨーロッパでは、偏見や差別も身近なことに感じました。特にドイツは移民問題が深刻化していたため、身の危険を感じることもありました。また、授業中にもそれは偏見ではないのではないかと思うことも多々あり、最初は嫌な思いをすることが多かったですが、今ではその経験から多くのことを学べたと思います。特に印象的だったのは、宗教についての授業です。私のクラスにはキプロス、サウジアラビア、イラン、シリア、ブルガリア、韓国、ベトナム、中国出身の学生がいたため、皆それぞれに異なる宗教を持っていました。日本は無宗教の人が多いと発言すると多くのクラスメイトはとても驚いていました。ドイツではほとんどの人がクリスチャンだと思っていましたが、知り合いのドイツ人に聞くとほとんどの人が無宗教で、調べてみるとアジア諸国以外にも無宗教の人が結構いると知ることができました。時期的にもイスラム教についてクラスで話すことがありましたが、自分が思っていたものとは違い、新たな発見も多々ありました。 今回、留学に行って⼀番良かったと思うことは、多国籍、多文化の交流を体験出来たことです。留学中は学校のこと、普段の生活のことで悩むことがありましたが、その都度話を聞いて自分の思っていることを話して励ましてくれる友だちとの出会いでとても支えられました。母国語も国籍も全く異なる友だちですがいつも親身になってくれるのでとても頼りになる存在でした。毎日⼀緒にドイツ語を勉強したりカフェに行ったり留学中は当たり前だったことが今では会うことも難しくなりましたが、たまに連絡をとったり近状報告をしたり、ドイツにいた時のように相談したりしています。ドイツでたくさんの出会いがあり、色んな文化を知ることも出来たので、本当にドイツに留学して良かったと思います。また、留学したことで興味を持った様々な国々の文化や歴史を残りの学生生活でより深く学びたいと思います。
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