「海外実習体験記」中森 洋平さん

フランクフルトを訪れた際に撮った街の写真
私は1年次生の時、ドイツ語海外実習に参加し、2020年2月17日から3月12日の約3週間ライプツィヒに行きました。海外に行くのが初めての私にとって、ライプツィヒでの約3週間は全てが初めての体験でした。当時私は、「ドイツ語や英語が話せますか」と聞かれると、自信を持って「はい、話せます」と言えるほどのレベルではまだなかったので、ライプツィヒではワクワク感と不安でいっぱいでした。
ライプツィヒでの授業は当然すべてドイツ語で、日本語を理解できる先生もあまりいませんでした。はじめのうちは先生が言っていることが理解できず、笑わせようと言ってくれている冗談に対しても笑うことすらできませんでした。授業だけでなく、ご飯屋さんやスーパーでの店員との会話も理解できなかったため、最初の1週間は新しい環境に慣れるのに精一杯で、とても疲れました。もう日本に帰りたいと思う時もありましたが、諦めず少しずつ学んでいくと、店員と少し会話ができるようになったり、先生の言っている冗談にも笑えるようになっていました。実際には日本で1年間ドイツ語を学んだ成果が少しずつ現れてきたのだろうとは思いますが、その時はライプツィヒでの3週間は日本での一年間に匹敵しそうだと感じました。結果的にはドイツ語の能力が上がったのでライプツィヒに行ってよかったと思います。
ライプツィヒでの生活は全て印象に残っていますが、今でも一番残っているのは授業で行ったプロジェクトです。私はドイツ語の早口言葉のプロジェクトに参加しました。そのプロジェクトの中で、ドイツ人に知っている早口言葉を教えてもらおうという時間があり、街中でインタビューを行いました。私はとても内気な性格で、人に話しかけることが得意ではなかったので、知らない土地で知らない人にそしてドイツ語で話しかけるというのはとても難しかったです。一人目に話しかけるまでにとても時間がかかってしまいましたが、私のつたないドイツ語を真剣に聞いてくれるドイツ人にとても感動しました。そして自分でもドイツ人に話しかけることができるということを知ることができ、自信がついたと同時にとても貴重な体験になりました。この体験で得たことは日本に帰ってきてからもとても役に立っており、自分の殻を破ることが出来ました。

駅を歩いているとお酒を飲んでいる男の人たちに「コロナ!」と叫ばれるなど、ライプツィヒでの生活ではたくさんのハプニングが起き、怖い思いや後悔もしましたが、すべて今の自分に繋がっていると思います。語学だけでなく文化や考え方の違い、人の温かさなど多くのことを学ぶことが出来たので、ライプツィヒに行ってよかったと今は心から思います。ただ、これら以上に、人との出会いや初めての体験を通して人間的にも大きく成長できたことが私にとってはドイツ語海外実習の参加で得た一番の収穫でした。これからも自分の語学力をさらに上げていき、またドイツに行きたいと思います。

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