「海外実習を振り返って」川口 菜摘さん

私のグループはドイツの建築物について調べました。ドイツには歴史のある建物が多くあります。ドイツの建築物といえばブランデンブルグ門やノイシュヴァンシュタイン城、ベルリンの壁が有名ですが、他にもサンスーシ宮殿、ジーゲスゾイレなどがあります。そして、ライプツィヒにはバッハゆかりのトーマス教会があります。トーマス教会は1496年に建立されたバロック様式のルター派(プロテスタント)の教会です。バッハは1723年から1750年までの間に音楽を統括するトーマス教会音楽監督を務め、トーマス教会少年合唱団の指導にあたりながら数々の傑作を作り上げました。教会の前にはバッハ像があります。バッハ像の胸の第二ボタンが開いているのは指揮棒をさしていたためで、ポケットの中が外に出ているのはバッハに多くの子供がいたため、お金がなかったということを表しています。像に当時の様子・環境が現れていて、像を見るだけでもバッハがどんな生活を送っていたのか感じ取ることができます。
2月23日(土)には長時間バスに乗り、ベルリンへ行きました。
ティーアガルテンやソビエト戦争記念碑の前を通り、ブランデンブルグ門に行きました。そのあと、ホロコーストの慰霊碑の前を通りました。四角の石がたくさんあり、陽が当たっているにも関わらず、何とも言えない不気味さを醸し出していました。見ていて自分の中にある様々な不安を掻き立てられるような気がしました。今でもあの情景を忘れることができません。そのあと、国会議事堂の前を通り、ベルリンの壁へ到着しました。壁の壊れているところへ行き、両側から落書きを見ましたが、壁の西側と東側で絵の上手さが全然違うように感じました。厚さ10〜15センチくらいのコンクリートの壁で思っていたより薄かったですが、当時のドイツ人はこの壁を崩すために多くの犠牲者が出ました。北朝鮮と韓国の境目のようなものだとしても、何故ベルリンを東西に分けることができたのか疑問に思いました。歴史的背景は知っていますが、ベルリンは西ドイツと東ドイツの境界に位置しているわけでもなく、ベルリン付近の都市は全て東ドイツ陣営であったにも関わらず、何故西陣営がベルリンの壁を隔てた一部だけ西ドイツとしたのか疑問に思いました。もし西ドイツに新しく首都を作っていたとしたら、ドイツは今も東西に別れたままだったかもしれませんが、わざわざ西陣営がベルリンに拘ったのか気になりました。 歓迎会で訪れた場所はなんと島先生が空港でオススメだと言っていたレストランでした。そこで食べた料理はとても美味しかったですが、同時に量の多さとジャガイモの存在感に困りました。
今回の海外実習で一番学んだことといえば、話そうとする姿勢の大切さです。ドイツに到着してすぐ、日本語は全く通じないことを悟りました。数日間は慣れないドイツ語で話すことが照れくさく、伝わらなかった時が怖くて、つい英語を使ってしまいました。間違えたドイツ語で話しているかもしれない自分の会話を同じグループの人に聞かれ、笑われることが嫌でした。しかし、そんな気持ちもすぐに吹っ飛びました。クラス分けテストを受け、偶然にも実力不相応のクラスになってしまい、その部屋の中で自分が一番話せないとすぐに気が付きました。自分が一番話せないということを同じクラスのみんなは知っているから、と開き直って、先生に質問するだけでなく、同じクラスの子にもわからないところをどんどん訊きました。先生は自分の言いたいことを整理する時間をくれ、同じクラスのみんなは表現に困る私にアドバイスをくれました。最初はほぼ聞き取れなかった先生の言葉も次第にわかるようになりました。プロジェクトの関係で、一人で店に行く機会もありました。その時にドイツ語を使ってみるとちゃんと伝わりました。伝わらなかったら少し表現を変えたりするなど、必死に伝えようとすると、店員さんも理解しようとしてくれました。それからはちゃんと伝わることが嬉しくてどんどんドイツ語(単語ではなく文で)で話すようになり、最後の週にはマルクトなどで売買関係以外の簡単な会話をすることも増えました。学校外での会話は手元に辞書がないので、相手の言った言葉のわからない単語を類推しなければなりませんでしたが、確認をとったりすることで次第に何が言いたいのか理解できるようになりました。授業では自分が曖昧な認識でしかわかっていなかったところを再確認することができました。後半の授業には初めて習う内容があり、混乱しましたが、何度も先生のところにおしかけ、なんとか理解することができました。また、第2週目には体調を崩してしまい、会話もできないほどでした。常備薬で治らなかったため、Inter-Dafの先生の勧めで病院に行きました。付き添いなどはなく、一人で行けと言われたときは不安でしかありませんでしたが、ヤスパゼン先生のアドバイスと留学前に必死で暗記した例文がとても役に立ちました。

今回の研修を通して、様々なことを学びました。勉学はもちろん、姿勢の大切さや文化、歴史、ドイツの日常など、旅行では知ることができないかもしれないようないい経験ができました。正直に言えば、日本人同士で行動しているときよりも一人でいるときの方がドイツ語を話しやすかったです。(つい頼ってしまうので。)わずか3週間という短い期間でしたが、私の中で何かが劇的に変わった気がします。この気持ちの波に乗って2年生もドイツ語を頑張ろうと思います。
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