前田 莉沙 さん

大学敷地内でバディーと
私がグライフスヴァルトに滞在できたのは3週間だけでしたが、1年以上の月日が過ぎた今でも大切な体験として鮮明に思い出すことができます。電線がなくきれいに保たれた街並み、親切なバディーや町の人たち、授業を行って下さった先生方、歴史ある建物。海外に行ったことがなかった私にとってすべてが新鮮で、面白いものでした。また、生活しているだけで膨大な量のドイツ語が耳に入ってくる環境は、もっと知りたい、コミュニケーションを取りたいという意欲を掻き立ててくれました。
グライフスヴァルト大学ではバディー制度があり、ドイツ語もほとんど分からなかった私にとって大きな助けとなりました。言語がほとんど通じない私たちにバディーの方々はとても親切に教えて下さり、ほぼ毎日カフェや施設など様々な場所へ連れて行ってくれました。さらに、バディーの方々は目標意識や学ぶ意識が高く非常にいい刺激をもらいました。確固とした夢があり、その実現にむけて努力を続ける人、日本へ留学するために独学で日本語を勉強する人、7か国の言語を話すことが出来る人。授業をして下さった先生にも学生がいました。その学生の方の授業は、とても分かりやすく感動したことを今でも覚えています。勤勉で優しい方々と多くの時間を過ごせたことで、授業への意識も高まりました。そして自分の努力はまだまだ足りていないことにも気づかされました。

ロストックの街並
グライフスヴァルトの人々は田舎ということもあってか、とても親切で温かい人が多かったです。重い荷物を持ちながら階段を上っていると、荷物を代わりに持ってくれたり、扉をおさえて待ってくれていたり、お店ではとても親切に接客をしてもらいました。一番感動したのは、エクスカージョンでロストックという町に行ったときに道に迷ってしまった時の出来事です。混乱と焦りでめちゃくちゃなドイツ語で行きたい場所を伝えました。それでも丁寧に道を教えてくれました。最後に出会った方は、駅まで一緒に歩いて電車に乗り、私と友達が合流したことを確認した後、笑顔でまた電車に乗り込んで行きました。
人々の優しさに触れ、非常に感動しました。
留学中の生活は、充実していました。朝は近くのスーパーで買ったパンとハム、チーズでサンドイッチを作るか、パン屋でパンを買い、大学に通いました。授業を終えるとカフェや店により、寮に帰って授業の復習をする。スマートフォンもほぼ使えなかったため、ドイツ語に向き合う時間が増え、本屋で絵本や雑誌を買って時間を潰すこともありました。
3週間という期間はとても短く、生活に慣れたころに帰国となりました。しかし、自分の中の意識を大きく変えることが出来た大切な経験になりました。

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