「ドイツ海外実習レポート」 前田 啓太さん

私が今回の海外実習でテーマにしていたことは、現地であるドイツの人や外国の方とたくさんの機会を活用してより多くのコミュニケーションをとることです。海外実習を振り返ってみると、この自ら掲げたテーマは自分が思い描いていたよりも達成できたと思います。
しかし、達成できた要因を考えてみると、自ら積極的にコミュニケーションをとりにいったというよりは、現地の方や外国の方が想像を超えるほど、気さくでフレンドリーに接しにきてくれたからです。良い意味で相手のことを考えずに躊躇せず、常に笑顔で元気に接してくる外国の方との出会いは、今まで日本でしか生活を送ってこなかった私にとっては、考え方が変わる出来事で、今後生きていくうえで大いに参考になると思います。
私はスポーツが好きということもあり、ドイツでは国民の生活に馴染んでいるサッカーの試合を観に行きました。日本でもプロサッカーの試合を観たことはありましたが、ドイツのブンデスリーグの一部の試合を観たときは、規模の大きさに圧倒されました。滞在していた寮の敷地内にもサッカーコートがあり、見知らぬ人とも何度か一緒にサッカーをしました。ドイツでは、プロを目指し真剣にサッカーを取り組んでいる人もいれば、このように、空いた時間にサッカーを楽しむ人も数多くいて、ドイツでのサッカーの根強い人気を普段の生活から感じとることができました。また、サッカーをしている最中は普段よりも会話することが多くなるので、ドイツ語にたくさん触れるにはもってこいだと思いました。

今回の海外実習で滞在したフライブルクという街は、環境都市といわれるだけあって、とても住みやすい街でした。週末にはケルンやミュンヘンといった大きな街にも行きましたが、それらの街と比べて、フライブルクは走っている車の数が極端に少なかったです。フライブルクが位置するところは、スイスやフランスの国境沿いということもあり、他の国に簡単に行けるということも魅力の一つだと思います。ドイツ全体としては、ペットボトルのリサイクルも日本より進んでおり、ごみの分別もきちんとされていました。一方、たばこを吸う人が街中で多く、たばこの吸い殻を平気でポイ捨てする光景は幾度となく見ました。

私が、今回の海外実習を振り返って一番思うことは、ドイツ語をマスターするためにはドイツ語だけを学ぶのではなく、国際語である英語も同時に学んでいかないといけないということです。私たちと同じようにドイツ語を学びにフライブルクにきていた外国の方は、ドイツ語のレベルは私たちとは変わらないけれど、母国語と同等くらいの高いレベルで英語を話していました。ドイツ語を学ぶうえで一見まったく関係ないように思えますが、そうではないと私は思います。なぜなら、ドイツでは私が想像していたよりも英語がたくさん飛び交っているからです。そして、街の人はみなドイツ語か英語のどちらかは話せるものだという態度で接してきます。つまり、英語をある程度話せるようになれば、ドイツ語で分からないことがあれば簡単に質問ができ、スムーズに学ぶことができます。ドイツでドイツ語をマスターするうえで近道になるに違いないと思います。もちろん、英語とドイツ語を在学中に高いレベルにまで持っていくのは、容易なことではないと思います。しかし、外国語学部に所属しているという大きなうしろだてがあるので、やるしかないと思っています。
今回は、約一か月という短期期間だったので、急激にドイツ語が上達したとは言えないですが、明確な目標ができ、モチベーションも上がっていると間違いなく言えるので、今回の海外実習に参加して良かったと心から思います。

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