大野 華澄さん

フライブルクの象徴であるミュンスター
私は2015年3月の1ヶ月間、フライブルク大学に留学をしました。フライブルクはドイツの南西にあり、フランスとスイスの国境付近にある町です。ドイツの中では比較的に天気も良く、気温もそれほど寒くなくとても過ごしやすい場所でした。

初めての海外ということもあり、もちろん緊張や不安はありましたが、それよりも楽しみの方が勝っていました。
空港についてすぐに寮が決まっていないという問題が起こり、みんなで慌てました。実際はうまく連絡ができていなかっただけらしく、私たちは無事に寮へ到着することができました。ドイツの観光バスは大きく快適で、今回たくさん活躍してくれました。寮について一人一人が部屋に案内されていると雨が降ってきました。夜だったのでとても寒く、「最悪な始まりだ」と友達と話していました。
寮に関しては予想外のことが多く、特にフラットメイトがいることが想定外でした。仲良くなれるか不安でしたが、顔を合わせれば気軽に話しかけてきてくれて、すぐに仲良くなれました。彼女はスペイン人の子で、英語があまり話せない私でしたが、いろいろなことを丁寧に教えてくれて一緒にディナーにも行きました。もっと仲良くなりたいと思ったのですが、彼女は1週間後に帰省してしまいました。ですが、素敵な友達ができて嬉しかったです。

大学へは路面電車(=トラム)に乗って通いました。トラムはフライブルクの人々にとって重要な交通機関でした。窓から見える景色に目を奪われながら大学へと行き、またそこでも目を奪われました。ゴシック様式の大学はとても美しく、歴史を感じさせられました。とても大きく、広く、最初は迷ってばかりでした。日本の大学とは違って、大学への明確な入り口がなく、どこからどこまでが大学なのか、1ヶ月ではまだわかりませんでした。フライブルクのなかで栄えているところはAltstadtと言って、たくさんのカフェやデパート、さまざまなお店がありとても活気に溢れていました。 町の中心にはシンボルである大聖堂が堂々と佇んでおり、その周りにはお昼になるとソーセージ屋、花屋、雑貨屋、お菓子屋などのマーケットが開かれてとても賑わっていました。

授業は日本での授業と似ていました。教科書で説明、ペアワークなどです。先生はとても優しく丁寧に教えてくださいました。同じクラスにはアメリカとイタリアからの留学生もいましたが、半分以上同じ大学の子だったのであまり不安はありませんでした。
授業は英語とドイツ語で行われました。やはり先生の言葉が聞き取れず苦労しました。外国人の生徒はとても積極的で、わからないことがあればすぐに質問をしていました。ドイツ語も話せていて自分と本当に同じレベルなのかと疑いたくなるほどでした。私は授業終わりにわからないところを積極的に質問しに行きました。真面目に勉強を続けていると、最後には最初にはわからなかったこと、難しいと思っていたことや外国人の生徒の質問もわかるようになりました。授業では日本人の性格がよく表れていました。「はい」と「いいえ」がしっかり言えないことです。先生も、どのように対応すれば良いのか悩んでいたそうです。
授業は本当に楽しく、ドイツ語に対しての意識が変わっていきました。
週末はたくさんの旅行をしました。最初の週はバスで約5時間かけてミュンヘンへ行きました。ミュンヘンの駅はとても大きく人で賑わっていました。1日目は街中を見て回りました。教会がたくさんあり、市庁舎は豪華です。歴史を感じ、お店がたくさんあって半日では足りませんでした。2日目はノイシュヴァンシュタイン城へ。遠くからでもわかる美しさに感動でした。近くで見るとその大きさに圧倒されます。中を見学しましたが、圧巻でした。本当に美しいとしか言いようがなく、素晴らしい体験でした。また来たい!と思える理由の一つとなりました。

2週目は定期券内で行けるスイスのバーゼルへ。ここではライン川を見ることができました。ライン川沿いの建物がより一層ライン川の偉大さを引き立たせていました。フランス語があちらこちらから聞こえ、多民族国家であると強く意識させられました。
日曜日や平日の午後はフライブルクの町を歩き回りました。同じ場所をどれだけ歩いても全く飽きることはありませんでした。フライブルクの象徴でもあるミュンスターの中のステンドガラスや絵画は息を飲むほど美しかったです。運よく聖歌も聞くことができて、心が落ち着く場所でした。一つ一つの建物が本当に綺麗で可愛らしかったです。ミュンスターの広場でお昼にはマーケットが開かれていて、おいしいソーセージをたくさん食べました。

最終週はフランクフルトへ。天気が悪く、フランクフルトのイメージそのものでした。フライブルクは本当に天気が良い町でした。フランクフルトは割と近代的なところもありましたが、歴史的建造物も美しかったです。

今回の海外研修は私にとって大きな糧となり、考え方や生活も変えようと思うところがたくさんありました。正直、1ヶ月という期間は非常に短く感じました。ただ、ドイツの良いところ悪いところ、日本の良いところ悪いところに気付くことができ、良い異文化経験になったと思います。そして、またドイツに行きたいと強く思えるような海外研修でした。現地へ行って学ぶということが、やはり1番の勉強方法であると思いました。またドイツへ戻りたい、そのためにもっとドイツ語を話せるようになりたい、大学で学ぶ意味があまり理解できず、迷っていた私に目標ができました。その目標へ向かって、これから頑張っていきたいと思います。
下から撮ったお城
ミュンヘンから電車でフュッセンまで行き、ノイシュバンシュタイン城にも訪れました。
雪に囲まれた真っ白なお城は息を飲む美しさでした。

私は二人でキッチン、トイレ、シャワーが共同の寮部屋で、フラットメイトはスペイン人の女の子でした。少しの間しか一緒にいられませんでしたが非常に優しく、英語もドイツ語もつたない私に一生懸命説明をしてくれました。
授業でも、先生は熱心にわからないところを教えてくださいました。何人かの外国人と一緒に受けましたが、彼らはとても積極的で文化の違いを感じました。授業では積極的に質問をしていくことがとても大切であると感じました。

正直、1ヶ月という期間は非常に短く感じました。ただ、ドイツの良いところ悪いところ、日本の良いところ悪いところに気付くことができ、良い異文化経験になったと思います。そして、またドイツに行きたいと強く思えるような海外研修でした。
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