平成30年度 学部授業・カリキュラム改善に向けた「年間報告書」

1.「学習成果実感調査」についての分析結果

本年度の分析は3つの側面から実施された。
(1)全学との比較、(2)学部内の状況、(3)初年次教育科目
(1)については中間報告でも指摘した春学期の結果と多くの違いは見つからず、授業の参加状況、シラバス確認、事前事後学習に費やす時間などについておおむね他学部と同様な回答で、その結果からは学生の授業に対する積極的な姿勢が確認出来る。(2)については、秋学期の調査では私語に関する自由記述が減少した。(3)については、学部の基礎となる必修科目のミクロ・マクロ経済学入門の学生の授業満足度が春学期から秋学期になり若干上昇した。教授会における調査結果の担当者へのフィードバックの効果と考えられる。一方で、データ処理セミナーの学生満足度は春学期の入門セミナーより高く、データ処理スキル修得のニーズが学生に高いことを示唆している。自由記述でもパソコン一般やエクセルの使い方が修得できたことの満足度が高いことが確認できた。
初年次教育科目の検証と改善は順調に進んでいるといえよう。これについては今後も継続していく。

2.「公開授業&ワークショップ」についての報告 

参加人数

  1. 「公開授業」:
    6月12日(火):金融論A(坂井 功治 准教授)1限、参加教員6名
    10月30日(火):エネルギー資源論(藤井 秀昭 教授)3限、参加教員4名
  2. 「ワークショップ」:11月21日(水)教授会前、参加教員12名

ワークショップでの意見交換内容

公開授業「エネルギー資源論」参観教員による意見交換と入門セミナー担当者による意見交換がなされた。公開授業については、担当者のタイムリーなテーマの選択や、レジュメの配布、ビデオ鑑賞などの工夫を評価する発言があった。入門セミナーについては、このコースを通して新1年次生を大学生活に順応させる様々な提案がなされた。新1年次生にとってはまず大学生活に慣れることが学習の効果向上にも不可欠であるという認識のもとに意見交換がなされた。

3. 総括

(1)1と2において確認された、本学部の授業・カリキュラムの長所

わかりやすく取っ付きやすい学問分野に人気が集中しているなかで、本学部はオーソドックスな学問である経済学に学生の興味を持たせる方法を探っている。前述した初年次科目ではそのような方針に基づいた内容を提供している。

(2)1と2において確認された改善すべき点

本年度の調査結果はそのような試みが成功しつつあることを示唆しているが、今後も継続していく。

4.次年度に向けての取り組み

初年次教育の検証と改善は今後も継続していく。また、「2020年度」には、現行の3コース制(公共経済、産業経済国際経済)から新4コース(現代経済、ビジネス経済、地域経済、グローバル経済)に学部のコースが再編成されることが決まっている。次年度は、各コースのコア科目となる現行の科目を中心に学生の満足度を検証していく。
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