【文化学部】2025年開催「大阪・関西万博」を盛り上げよう!万博に向けた取り組みを知る

2022.11.26

文化学部京都文化学科の中野 宏幸教授の2年・3年次のゼミは、2025年に開催される「大阪・関西万博」に向けた取り組みをテーマに、公益財団法人2025年日本国際博覧会協会の川村 泰正審議役、オンラインで国土交通省近畿運輸局観光部観光地域振興課の立溝 純也課長をゲスト講師としてお招きし、合同でワークショップを行いました。「大阪・関西万博」は、2025年4月から10月までの間、大阪市此花区夢洲にて行われます。政府・自治体・企業等の連携の下に鋭意準備が進められており、国際的な交流や観光の振興を含めた取り組みを学びました。

(学生ライター 文化学部2年次 大村 知史)

日本国際博覧会協会の川村氏の説明

日本国内では、5年に一度開催される本格的な「登録博覧会」は、1970年の大阪万博(EXPO70)、2005年の愛・地球博(愛知万博)に続き、3度目の開催になります。川村氏からは、「大阪・関西万博」(2025年日本国際博覧会)の概要とあわせ、全国各地との連携による万博観光について説明がありました。

万博の開催概要
開催1000日前のイベント

『いのち輝く未来社会のデザイン』をテーマに、さまざまな各国・企業・団体のパビリオン(※)や催し物が企画されており、会場には「リング」と呼ばれる世界最大級の木造建築となる大屋根が会場を一周します。インフラ面では、地下鉄中央線の延伸や道路・海上アクセスの整備などの工事が進んでいます。川村氏からは、8人のプロデューサーが企画する「テーマ事業」から未来を感じさせる「ショーケース事業」までさまざまな企画について説明があり、受講生たちは熱心にメモを取り、話を聞いていました。

聴講の様子
万博観光の取り組み

博覧会協会では、万博を契機とした国際交流活動の実施、小中学校の教育プログラムへの参加とあわせ、「地域の観光客増」と「万博への来訪者増」の好循環が生まれる企画を進めています。会期前から、万博の魅力とともに、日本各地で体験できる万博のテーマに関わる地域の魅力を国内外に発信し、プロモーションすることで、万博の来場者の拡大を目指しています。各地域に対しては、地域の観光資源を活用した体験型などの観光メニューなど、各地の魅力の認知を図り、地域振興につなげるべく働きかけています。各省庁や企業・広域観光DMO(観光地域づくり法人)との協力を通じて、来場前に日本の各地域の訪問を計画してもらえるような仕掛けを構築していくとの説明がありました。

オンラインでの近畿運輸局立溝氏の説明
連携の枠組み

続いて、国土交通省近畿運輸局観光地域振興課の立溝氏から、大阪・関西万博に向けた「関西観光アクションプラン」の説明がありました。近畿運輸局では、近畿地方整備局と関西観光本部と連携し、「テーマとストーリー」・「人材」・「情報」の3つの視点で地域を「つなげる」とのテーマの下、関西の賑わいを全国に広げる取組を行っています。各テーマに沿って、「淀川における舟運を活かした賑わいづくり」など、さまざまな事業が計画されており、関西から万博を契機として観光立国の復活を図るコンセプトが説明されました。このなかでは、メタバースといったDX関連の事業や広域的に地域をつなげる観光の推進などの事業も紹介されました。

受講生からは「日本で行われる万博の期待度の高さをさまざまな資料からうかがうことができた」などの感想がありました。万博に向けた観光企画やポストコロナに向けた観光など、これからの観光を担う学生にとってはとても有意義な授業だったと思います。

(※)パビリオン
展示会や博覧会などに用いられる仮設の建築物、テント、展示館のこと


今回の講義で、万博を通じ関西のみならず全国の観光振興を目標に、多くのアプローチが行われていることを知りました。「大阪・関西万博」と聞くと関西ばかり注目されがちですが、日本全国の観光に携わる人たちが協力して全国規模で観光誘致を進めていることがわかりました。大学生が参加できる万博の企画も多くあるので、ぜひ参加してみてください。

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