【理学部】2024年度 教職支援講演会を開催しました

2024.11.28

2024年11月13日(水)15:00~16:30に天地館2階T204教室において、2024年度理学部教職支援講演会を実施しました。今回の講師は理学部数理科学科の宇野 勝博 客員教授で、「生徒の心に火をつける授業」というタイトルで講演を行いました。
講演会の様子

初めに、先生が取り組んだ授業の紹介を行いました。小学校ではインターネットに用いられている暗号と数学の関係や算数数学を使った計算の工夫について紹介しました。身近なものを題材にして数学を話し、わかったという気持ちから数学の楽しさを得てほしいと考えています。中学校では、ある数列の特徴に気づかせ、そこから因数分解を導入するものでした。高等学校では探究型の学習について、大学数学と結びつけて考察することを勧め、三角関数の値の和や3乗根近似値の求め方の工夫について紹介しました。

次に、現行の学習指導要領をテーマに取り上げました。学習指導要領に記載されている「算数・数学の学習過程のイメージ」について、算数・数学の世界を重要視するように修正された過程を説明しました。また、身に付けさせたい「資質・能力」について、「表現すること」と「振り返る」ことの重要性について詳しく説明し、数学教育の方向性については「既習事項が整理され、さらに深い(広い) 概念を会得することで数学の良さを実感させたい」と述べました。

終わりに、指導者には、概念・考え方の修得、既習事項の振り返り、論理性を基盤とする思考を大切にするようにしてほしいこと。問題の解法を教えるだけの教師ではなく、 魅力的な問題を作成できる教師になってほしいこと。そして、生徒の心に火をつける教材を準備し、生徒の心に火をつける教師になり、生徒が「分かった」と実感できる数学教育をしてほしいと参加者に伝えました。

教職を志望している学生には、ぜひ、生徒の心に火つけることができる教師になってほしいものです。

※理学部数理科学科では、学生の数学教育の実力向上を目指して、数学教育コースを設けており、本講演への参加はその修了認定要件の一部にもなっています。

講演会の様子
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