【国際関係学部】外部支援金による海外渡航の成果報告会が開催されました!

2024.05.28

2024年5月16日(木)に、国際関係学部生による海外渡航成果報告会が実施されました。
今回の報告会では、2023年度に一般社団法人一枝会が実施する「行ってみ!チャレンジ」に採用され、海外でさまざまな知見を深めてきた2人の学生が、現地調査をしようと思い立ったきっかけや調査における体験談を発表しました。

(学生ライター 国際関係学部4年次 米田 幸輝)


各学生の研究テーマ

  • タイ王国における企業の共有価値の創造(CSV)、社会的責任(CSR)プログラムについて
  • インドにおけるカースト差別の実態調査
報告会の様子

タイ王国における企業の共有価値の創造(CSV)、社会的責任(CSR)プログラムについて

まず初めに、CSVは企業益の追求と社会益の追求の融合を指す概念であるのに対して、CSRは企業益を追求する際に企業活動が伴う社会的経済的コストなどを企業側が考慮するべき概念だと説明されました。
奥藤さんは渡航前、CSRにより関心を抱いていましたが、インタビューや調査を通して、差別や貧困の克服をミッションとしている企業の存在を知り、積極的に社会課題の解決に取り組む企業の可能性にも注目したと、説明されました。約2カ月間に及ぶ長い調査で地元の小規模企業から大きな多国籍企業まで訪問・調査を行いましたが、これからの研究ではCSR/CSV活動が普及する条件の解明に努めたいと報告されました。
国際関係学部4年次 奥藤 愛さんの報告の様子

インドにおけるカースト差別の実態調査

荒木さんはカースト制について座学では分からないこと、特に生活の現状や最近の変化について知りたいと思い、渡航を計画しました。
渡航期間は3週間で、初めの2週間はマザーテレサの施設でボランティアを行い、その後の1週間はカースト関連の芸術家など多くの人にインタビューを行いました。そこでは、依然としてカーストの問題が語りにくいデリケートな課題ではありながらも状況はやや改善されつつあることを実感しましたが、政府による状況改善策はカーストの存在を前提としているため、実は問題の再生産にも絡んでいると考えるようになったと説明されました。そして、今後のさらなる研究を方向づける経験となったと報告されました。
国際関係学部4年次 荒木 教花さんの報告の様子

この海外渡航型調査では学生が自分自身で研究計画をたて、質問票を作成し、情報源となる関係者や企業に連絡してアポイントメントを取り、実際に調査を行う必要があります。当然、国や地域によっては危機管理面でも相当な準備をしておくことが求められます。これから渡航を検討している学生にとって、実際の体験談を直で聞くことのできる有意義な報告会でした。
研究について講評するノア教授
発表の後に一般社団法人 一枝会の概要を説明する正躰先生
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