【外国語学部】留学体験記が届きました(生田 彩恵さん ドイツ・マンハイム大学)

2024.06.14

マンハイム大学に留学して

はじめに

私は、2023年9月から2024年2月までの秋学期期間にマンハイム大学に留学し、ドイツ語コースに通いました。私がドイツ語を始めたきっかけは、中学生の頃にSNSで出会ったドイツ人の女の子でした。また、マンハイム大学を知ったのは、高校生の頃に進路指導室で何気なく手に取ったパンフレットに載っていたキャンパスを見たことでした。この留学は私にとって、その友人に会って実際にドイツ語で話すことや、憧れだったキャンパスに通うことが叶う瞬間でした。
マンハイム城の中は大学の講義室や図書館のほかに、美術館として見学することもできます。①

予期せぬ事態

留学生活が始まってすぐ、大事件がありました。ATMから現金が出てこず、入れたカードも戻ってこないトラブルが生じたのです。それにより、支払う予定だった家賃も期限内に準備することができなくなってしまったため、アパートを出て行くように言われました。この強制退去は、今から考えれば私の準備不足でもあったと思います。現金をあまりたくさん持参しなかったからです。まだ初級レベルのドイツ語で状況を説明して相手に完全に理解してもらうことは難しく、また日本とドイツにおける銀行の対応にも違いがありました。その当時、自分にできる最大のことをしましたが、結果を大きく変えることはできませんでした。
金曜日の夜、退去するように言われ、翌朝に私はそのアパートを出ました。また授業も始まるので、大学の近くにあるホテルに直接「今日から月曜日まで空いている部屋はありませんか。」と回りながら、それまでもいろいろな相談に乗ってくれていた友人に状況を説明したところ、住む場所が見つかるまで友人宅に住むことを提案してくれました。

素敵な友人家族との出会い

夕飯を一緒に食べた後、花火をして年越しを過ごしました。
教えてもらった住所に向かうと、玄関で友人のご両親が迎えてくれました。二人は、私の話をゆっくり聞いてくれました。また、聞き取りやすいように話してくれたり、庭に出て、植えてある花や果物の話をしてくれたりしました。それから私は新しい住居が見つかるまでの約2ヶ月半の間、友人の家族のもとで生活しました。彼らは常に私のことを気にかけてくれて、私にいろいろなことを経験させてくれました。授業から帰るとお母さんと一緒に昼食を作りながら、さまざまな野菜をドイツ語と日本語で何と呼ぶか話しをしました。そのおかげで楽しくドイツ語を身につけることができました。
マンハイムには音楽学校があり、ほぼ毎日誰でも無料で聴ける演奏会がありました。私は、お母さんとマンハイム城に弦楽器演奏を聴きに行ったり、お父さんとお母さんと3人で一緒に音楽学校にハープの演奏を聴きに行ったりしました。
友人は大学の授業が忙しい中、住居探しを手伝ってくれたり、BBQやお祭りに連れて行ってくれたりしました。
時間があれば授業から帰宅後に一緒に昼食を作りました。

滞在許可証やその他申請

私はATMに吸い込まれたカードの代わりに新しいカードが必要だったため、友人宅の住所で住民登録し、ドイツの銀行口座を開設しました。滞在許可証の発行は時間がかかると聞いていたので、提出の際に「2月に帰国するためそれまでに発行してほしい。」と念のために伝えたためか、約1ヶ月で受け取ることができました。
これから留学される皆さんも手続きに不安があると思いますが、心配していることがあれば、なんでも相手に伝えておくことが大切です。私はたくさんの人に「困っているから助けてほしい。」と伝えていたことが問題解決につながったと思います。

語学コース

単語を書いた紙を一枚引いて意味をドイツ語で説明し、他の人がその単語を当てる
私はA2.1からB1.2までのドイツ語コースに参加しました。授業への参加度や、毎週2,3回行われる小テストでの「聞く・書く・読む」の3技能、プレゼンテーションや口述試験で各コースの評価が出ました。
先生は外国語としてドイツ語を学ぶ私たちに、より良い学習方法をいつも教えてくれて、教科書とは別に資料プリントまで用意してくれたので、初めは苦労した“ドイツ語をドイツ語で学ぶこと”が難なくできるようになりました。
マンハイムで知り合ったフィリピン人の女の子とは、食堂や図書館へ行ったり、買い物に行って日が暮れるまでカフェで話したり、私たちは授業外でもドイツ語で会話することが小さなルールでした。
トルコから来た一児のお父さんも、消極的だった私を積極的に発言できるようにしてくれました。単語をなかなか覚えられず自信をなくしていたときに、彼は私に「日本から一人でここへ来て頑張る自分をもっと認めて誇りに思うべきだよ。」と言ってくれました。彼らと学んだ約5ヶ月は私の言語学習に対する姿勢に大きく影響しました。
お家に招待してもらい初めてトルコの家庭料理を食べました。
韓国料理に挑戦したいと言っていた友人と3人でビビンバを食べに行きました。

最後に

私はとにかくドイツ語が好きで、その気持ちは留学中にどれほど困難な状況になっても変わりませんでした。
私がドイツ語を学ぶきっかけになったドイツの友人とは、ニュルンベルクのクリスマスマーケットを一緒に回ることができましたし、憧れだった場所でドイツ語を学ぶこともできました。マンハイムの街に一目惚れしていなかったら、こんなに素敵な人たちに出会えなかったと思うとマンハイムに留学できて本当によかったです。
これから留学を考えているみなさんには、留学先で達成したいことを具体的に挙げて、心も体も健康に充実した留学生活を送っていただければと思います。私が考える語学力が伸びる一番のコツはとにかく楽しむことです。Alles Gute!
クリスマスの時期は特に街がキラキラしていてどの地域もそれぞれの魅力に溢れていました。
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