【外国語学部】「ドイツ語海外実習に参加して」内海 優香さん

2024.05.24

私がこの実習に名前をつけるのであれば「唯一無二の経験」です。
私はドイツ語海外実習に参加して、実際に他言語でコミュニケーションを取る難しさやドイツでの生活を学びました。
授業の様子
私は語学プログラムでUnterA2のクラスに振り分けられました。このクラスは半分以上が日本人で、主に教科書を使ったペアワークや1人ずつ発表する機会が多い授業でした。
授業はドイツ語のみで進んでいきます。プログラムが始まった当初は、先生がドイツ語を話すスピードについていけず、周りの人に確認することが多くありました。しかし数日もすると段々スピード感に慣れていき、聞こえてくるドイツ語が少しずつ理解できるようになってきました。その時はとても嬉しかったことを覚えています。
授業内容は、主に前置詞の3格・4格支配や現在完了、副文、関係代名詞など覚えることが多い単元でした。私は2年生の構造でA2の全ての単元を学んでいましたが、不安な単元もあったため学び直すいい機会になりました。
この授業を通して日本の授業で難しいと感じていた単元が理解できるようになり、日本人同士でも積極的にドイツ語でコミュニケーションを取ろうとする意識が身に付きました。しかし日本人以外の人とペアワークをする際、伝えたいことがドイツ語で何というかわからなかったので、英語を使おうとしたのですが、言葉が出てきませんでした。幸いにもペアが私の言いたいことを一生懸命汲み取ってくれたので授業に支障は出ませんでした。
ドイツ語を学ぶことも大事ですが、英語も疎かにしてはいけないと改めて感じました。
ある日の学生寮で作った夜ご飯

フライブルクは各国から留学しに来る学生が多く、学生の街と呼ばれています。そのため、滞在先の学生寮には各国の学生がいました。

私の同居人は全員がドイツ人であることですごく恵まれており、このチャンスを活かすと心に決めました。学生寮に帰宅すると積極的に話しかけにいき、一緒にご飯を食べたり、お互いの国のことを質問し合ったり、一緒にお出かけする約束を交わしたりと、ドイツ語でコミュニケーションを取る日々を過ごしました。私が初めて同居人と会った時もやはりネイティブの話すドイツ語のスピード感についていけず、ゆっくり話してもらえるようお願いしたり、英語を交えたり、それでもわからないときは翻訳機を通してコミュニケーションを取りました。
同居人は私に毎日同じ質問をしてくれます。”Was hast du heute (gestern) gemacht?” 今日(昨日)は何をしましたか?私の拙いドイツ語で伝える回答を一生懸命聞いてくれて間違えていたら具体的に訂正し、正しいドイツ語の場合はすごく褒めてくれました。そのため日常生活で使うドイツ語は彼らに教えてもらったと言えるくらいお世話になりました。
最終週に、彼らが「あなたのドイツ語が初日に来た時よりもグンと伸びた。」と褒めてくれたことがとても嬉しかったです。家族以外と一緒に住むことが初めての私にとって学生寮での生活は、とても有意義ですごく刺激的な毎日の連続でした。

ドイツの生活は日本の生活と違ってメリハリがしっかりしていると感じます。平日は午前中に授業を受けて午後からはフリータイムです。土曜日は文化プログラムに参加し、Schwarzwald(黒い森)やフランスのアルザス地方を訪れました。
またある日はケルンにドイツ留学している友人と会うために、1人でハイデルベルクに行き、別の友人とスイスのバーゼルにも訪れました。国と国が隣り合わせになっているため、気軽に別の国に行けることはヨーロッパの特権だと思います。バーゼルにある三国国境を訪れたときは本当にヨーロッパにいるんだという気持ちになりました。
日曜日は基本的にスーパーが閉まっており、Ruhezeit(休息時間)と静かにする必要があります。洗濯機を回す日や時間を気にし、掃除機のタイミング、大きな音を出さないように意識しました。日曜日は多くの人が趣味に時間を費やしたり散歩に出かけたり、自分のために時間を使うという認識が魅力的だと感じました。

以上のようにこの実習で、私は私自身の視野を広げることができ、コミュニケーションを取ること以外にもさまざまな経験を積むことができました。またドイツに来たことで自国の良さにも気付くことができました。もちろん毎日が楽しいだけの実習ではありませんでしたが、最終日にはまだドイツにいたいと思えるような素敵な時間を過ごしました。

私はドイツ語専攻ではないため、必修科目がもうありませんが、ここでの学びを生かしてこれからも自発的にドイツ語を勉強しようと思います。

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