【文化学部】ClaSP!:「卒業生インタビュー#4」

2024.03.01

文化学部では学生広報ClaSP!のメンバーが中心となり、卒業生インタビューを実施しています。今回は、2021年に国際文化学科を卒業された池田 光さんにインタビューを行いました。池田さんは、株式会社美手紙を設立され、「ショート動画屋さん」という名前で、さまざまな企業のショート動画制作・マーケティング支援を行う事業をされています。
インタビューは、本学の施設「町家 学びテラス・西陣」で行いました。
(ClaSP!メンバー 文化学部2年次 吉田 愛実)
株式会社美手紙 代表取締役 池田 光さん
①大学時代の文化学部での学びについて教えてください。
近藤 剛教授に厳しく指導していただいたことが文化学部での1番の思い出です。近藤教授は、キリスト教についてわかりやすく噛み砕いて授業をされていて、それがとても興味深く迷わずに近藤ゼミに応募しました。近藤ゼミでは、近藤教授からの課題や各自の研究テーマに沿った文章作成・口頭発表を繰り返し行いました。発表者以外のゼミ生はそれぞれの研究内容に対して理解を深め、発表当日の質問内容を考えるために、事前に内容をレジュメにまとめて教員と他のゼミ生に共有しなければならず大変でしたが、ゼミの時間は濃密で良い学びになっていました。

②現在の会社を設立されるまでの経緯について教えてください。
株式会社美手紙を設立する前は一年弱ほど広告代理店に勤めていました。文化学部で日本や海外の文化について学んだことで、日本文化を大切にされている会社の姿勢に惹かれて就職しました。就職先の価値観と文化学部での学びがマッチしていたと思います。
広告代理店では、ウェブマーケティング関連の仕事をしていて、クライアントの広告出稿のお手伝いをさせてもらっていました。その後、その経験と大学までの人脈を生かしながら独立し、一度自分でやってみたいと思うようになり、株式会社美手紙を設立しました。
最初は、京都に根ざした商品を作れたら良いなと思い、通販で化粧品を売る事業を始めたものの全然うまく行きませんでした。その経験も力に、ショート動画制作の事業を始めました。
大学で受けたO/OCF-PBLという授業で、5分間の動画をチームで作ってプレゼンするというコンテストで優勝したことがありました。動画なら他の人よりも長けている要素があると思い、動画のディレクションも編集も自分ですることにしました。今は「ショート動画屋さん」という名前でやっています。

※O/OCF-PBL…On/Off Campus Fusion-Project Based Learningの略。参加企業から与えられた課題の解決を通して、大学(On campus)での学びと実社会(Off Campus)での学びを融合(Fusion)させ、実社会で必要となる心構えや能力を身に付けるキャリア形成支援教育科目。
インタビューの様子
インタビューの様子
③現在の仕事のやりがいや苦労していることなどについて教えてください。
現在の仕事のやりがいは、自分で意思決定できるところですね。会社員の頃は、なかなか自分の思い通りにできなくて居心地が良くないと思うこともありましたが、自分で会社を作ってからは、自分で決められますしコントロールができます。そこにやりがいを感じています。仕事で苦労していることは、やっぱりビジネス経験が浅いところです。社会人3年目で会社を経営するというのは、技術不足な面もありますし、一緒に働いてくれる人を探すことも難しく、大変苦労しています。

④経営者としての今と会社員時代の違い(気持ちや生活の変化)について教えてください。
気持ちの変化でいうと、今は大変充実しています。会社員のような安定はないのかもしれませんが、自分で意思決定できることやこの先の事業展開を考えると楽しく充実した毎日を過ごしています。生活面では、会社員の時はリモート勤務で緊張感のない毎日でしたが、今は私が最高責任者でしっかりしないといけないという気持ちが自然と芽生えているのか、規則正しい毎日です。大学時代は朝起きることが苦手でしたが、今は朝の方が頭が働くように感じます。

⑤在学生へのアドバイス・メッセージ
私は、オンライン講座で起業について勉強していました。考えるより行動するタイプなので、とりあえず起業して、わからなくなったら勉強してということを繰り返しました。
でも、ずっと「考えるより行動」だったわけではありません。高校生時代は野球部に所属していましたが、自分の適性を考えると違うポジションの方が向いているのではないかという思いを抱えながら三年間過ごしていました。だから、大学に入ってからはいろいろやってみようと考えるようになりました。今思えば、それがターニングポイントでした。考えていることを実際に行動に移してみたら、今まで見えなかった物事が具体的に見えるようになり、実態が掴めてきました。大学生のうちにいろいろやってみたら良いと思いますよ。
「町家 学びテラス・西陣」のさまざまな場所での写真撮影に快く応じてくださいました
今回池田さんにインタビューをさせていただいて、会社を経営する側の姿を知ることができました。本学で過ごした大学生活が池田さんの就職活動やその後の起業にも影響していて、自分自身の大学生活に対して身が引き締まる思いになりました。本インタビューを通して、文化学部での学びが卒業後も生かされるということを、読んでいただいた方に知っていただける機会になればと思います。

ご協力いただいた池田さん、お忙しいところ本当にありがとうございました。
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