【理学部】物理科学科の卒業研究としてJ-PARCやSPring-8で実験を行いました

2023.12.25

理学部物理科学科では4年次生の卒業研究として専門分野の研究に取り組んでいます。2023年度のハドロン物理学を扱う物理科学特別研究では素粒子・原子核分野で重要な放射線検出器について深く学び、J-PARC(ジェイパーク)やSPring-8(スプリングエイト)で検出器の開発や加速器からのビームを用いた実験を行いました 。

4月から放射線検出の基礎を学内の実験室で学びました。高エネルギー加速器研究機構や原子力機構との共同研究として、ステライルニュートリノ探査実験JSNS2での検出器建設やニュートリノ生成反応を測定するための放射線検出器を開発してきました。開発した検出器の性能評価をスプリングエイトで行い、これらの研究をまとめて卒業論文として仕上げようとしています。学内での普段の実験とは異なり最先端の研究施設に触れることで、さまざまな学びを得ることができます。

卒業研究を行う学生からのコメント

小野 楓真さん

学部生の段階で最先端の研究施設で研究する機会を得られたことは非常に良い経験となりました。貴重な経験をさせていただき、ありがとうございました。

北山 敦貴さん

初めてビーム実験に参加し、とても貴重な経験ができました。このような最先端の施設で実験させていただきありがとうございます。

西 京太郎さん

最先端の研究施設で検出器の製作と性能評価に従事する機会を得たことは、多岐にわたる知識やスキルの獲得につながりました。この貴重な体験に参加させていただいたことに深く感謝しています。

船山 直希さん

普段関わることのない研究者の方々と最先端の研究を共にする経験は、良い刺激になり、さらなる勉強意欲の向上に繋がりました。この経験は、自分の人生を見つめ直すきっかけとなり、大変感謝しています。

村田 映世さん

普通の生活の中では出会うことの無い方々や環境で、大変なことが沢山ありましたが、このような経験をさせていただけて、嬉しかったです。この経験を今後の研究にも生かしていきます。

用語解説

  • ステライルニュートリノ:既知の3つのニュートリノとは異なる新種のニュートリノです。暗黒物質候補でもあります。
  • ハドロン:素粒子の一種であるクォークが結びついてできた粒子です。
  • J-PARC加速器:J-PARC(ジェイパーク)は茨城県東海村にある陽子加速器施設です。さまざまな素粒子・原子核実験が行われており、ステライルニュートリノ探査実験(JSNS2)もその1つです。
  • SPring-8加速器:SPring-8(スプリングエイト)は兵庫県西播磨にある電子加速器施設です。ここでは原子核、ハドロンやクォークの研究を行っています。
SPring-8での実習時の写真
SPring-8での実習準備の様子
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