【理学部】数理科学科 談話会を開催しました
2023.10.03
2023年9月14日(木)に「数理科学科 学生向け談話会」を開催しました。
今回の談話会は、島根大学総合理工学部数理科学科より中西 敏浩氏をお招きし、「SL(2, C)の離散部分群とポアンカレの多面体定理」というタイトルでご講演いただきました。
講演は複素特殊線形群SL(2, C)の説明から始まり、「SL(2, C)の部分群はいつクライン群になるかを判定したい」という問題意識を話され、その理解へ向けた一つの手段として「ポアンカレの多面体定理」といわれる主張が有益であるという研究成果の紹介へと続いていきました。学生にとって馴染みのない概念については、定義やその意味を丁寧に説明をされていたのが印象的でした。講演の終盤では、スライドを用いて3次元双曲空間内の基本多面体の美しい図を多く示され、そのような対象を捉えることのできる数学の魅力や面白さを、参加者は感じたのではないかと思います。
今回の談話会は十分な感染症対策をした上で対面にて開催し、盛況のうちに終了しました。今回の談話会が学生の勉強・研究の意欲向上に繋がれば嬉しく思います。



談話会は、学内教員や研究実績のある研究者を招聘して定期的に講演会を行うことで、理学の最先端の研究内容に触れ、研究意欲の促進、教育・研究の質的向上を図ることを目的として実施しています。参加は教員だけでなく、学部生、大学院生、その他一般の方々も可能です。