【外国語学部】ドイツ語学科の卒業生による講演会を開催しました

2023.11.27

外国語学部ヨーロッパ言語学科ドイツ語専攻は、2023年10月13日に本学の卒業生 日下部 あゆみ氏(全日本空輸株式会社 客室乗務員)を再び講師に招き、卒業生講演会を開催しました。コロナ禍で開催を自粛して以来、実に4年ぶりの開催です。

講演のテーマ
再び講演に来てくださった 日下部 あゆみ氏
学生時代にはドイツのケルン大学への交換留学も経験した日下部氏は、外国語学部ドイツ語学科(現在のヨーロッパ言語学科 ドイツ語専攻)を 2014年3月に卒業し、全日本空輸株式会社 (ANA) に入社しました。
これまでに国際線エコノミークラスの責任者であるパーサー、国内線での客室の全責任者であるチーフパーサー、国際線ビジネスクラスのパーサーの資格を取得しています。更に、英語以外の言語にも対応できるよう、現在も多忙な業務の合間を縫って、ドイツ語の運用能力を日々磨いているそうです。
講演の内容
「CAへの道のり、私の挑戦:外国語学部での学びを振り返って」と題された講演では、ANAにおける客室乗務員 (CA) としての活動がまず紹介されました。
業務の流れ、研修・訓練といった話題は、実際に勤務している人でなければ語ることができない内容で、国内外を活躍の舞台とする先輩の話に、学生たちも聞き入っていました。
講演中の日下部 あゆみ氏
続いて、ドイツとの不思議な出会いから本学でドイツ語を専門に学ぶことを選択した日下部氏の学生時代の過ごし方、さらには短期と長期で合わせて2回にわたるケルン大学への留学の経験と話は進みました。
ドイツで生活するだけでは本当のドイツ語力が身につかないと実感した日下部さんが勇気を振り絞ってドイツ人学生の中に飛び込んでいったエピソードは、多くの後輩たちに勇気と希望を与えてくれたようです。
就職活動での体験は、参加した多くの学生にとって将来への具体的なイメージを抱かせるものであったとともに、貴重な情報が得られた瞬間だったのではないかと思います。
ドイツ留学から帰国した3年次の2月から日本での就職活動を本格的に開始し、焦りと不安の中でも自身がドイツ留学を通じて学んださまざまなことを拠り所としながら、時には大胆に、時には覚悟を決めて目の前の課題や試練に真っ向から取り組み、ついには希望の職を手中に収めた先輩を「一流企業に就職したエリート」という思いで見ていた学生も少なからずいたことでしょう。
しかし、日下部氏の語る率直な体験は、喜びに満ち溢れた光り輝く瞬間ばかりではなく、むしろ自身の願いが必ずしも成功しなかった悔しい思いをどのように乗り越えていったか、そしてそのような悔しい思いを再び繰り返さないためには今自分が何をするべきなのかを一所懸命に考えていくといった、試行錯誤の連続であったことを物語っていました。
熱心に聴く学生たち

学生たちが日下部氏をより身近な存在として自分に引き付けながら話を聞くことができたことは、質疑応答の時間によくわかりました。始めのうちこそ恥ずかしがっていた学生たちでしたが、自主的に次々と手をあげ、先輩に様々な質問をしてくれました。会場を爆笑の渦に包んだり、先輩に回答を悩ませたりすることもありましたが、聴衆一人一人が講演会を通じて確実に重要な何かを得た瞬間でした。少し長めに設定した質疑応答の時間でしたが、あっという間に予定の時間が過ぎてしまいました。
終了後も、CAを目指す学生からの質問にも快く応じ、親身になってアドバイスを送る姿には、よき先輩としての頼もしさに加え、貫禄すら感じられました。

本学で身につけた外国語能力を生かし、実社会で活躍する先輩の姿には参考になることが多かったと思います。ぜひ皆さんも日下部氏の後に続いて、自分の夢を叶えていってください。Viel Erfolg!

参加者の声

  • 話し方や振る舞いから気品が溢れていて素敵だった。
  • 今日私は先輩の話を聞いて留学の大切さを知り、これからの大学での過ごし方などがとても勉強になりました。
  • 外国語学部での学びがどのように生きているかがわかった。
  • 今日の講演会で、とてもタメになる素晴らしいお話を聴くことが出来て、いい機会だったと思いました。
  • 日下部さんの話を聞いて、大学生活が社会に出てからの人生にどうつながるのかがわかった。
  • …日下部さんは…自分の事についてよく理解されていると感じました。自分にとって何が強みなのか、何が弱点なのか、そして何故それが強みになったのか、弱点になったのかを理解しているからこそ「私は人に言えない挫折や失敗を人一倍していると思っています」という発言ができるのだろうなと感じました。
  • 自分自身の将来にすごく不安があったのですが、日下部さんの話を聞いて少しその不安が払拭できたような気がします。そして私は必ず留学に行こうと思いました。
  • 「未完成でいい」という言葉は一番響いた。
  • …全てを真似することは不可能でも…部分的には真似できるところはあるので、ぜひ参考にさせていただきたい。
  • 「失敗」したことをむしろ「強み」に変える。
  • 先輩の話を聞いて、人生は本当に何があるのか分からないのだなと思いました。…「大学はネタの宝庫」とおっしゃっていたので、それを心に留めておきたいです。
  • 京産が就職に強いということは入学前から知ってはいたが、なぜ強いのかまでは知らなかった。…自分はまだ1年生ではあるが、就職について考える良い機会になった。
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