【外国語学部】長谷川晶子ゼミ企画による展覧会が開催されました

2023.11.06

長谷川ゼミ生集合写真
展示する貴重書のどのページを見せるかを相談するゼミ生たち

2023年9月20日から10月7日にかけて京都産業大学のむすびわざ館ギャラリーで、外国語学部ヨーロッパ言語学科フランス語専攻の長谷川晶子ゼミ企画による「有持有百(ありもちありも)のドローイングとシュルレアリスム」展が開催されました。この展覧会では、美術作家の有持有百 先生のドローイング約20点とアニメーション1点を展示しました。ゼミ生は解説パネルの執筆、チラシやポスターのデザインを手がけました。

有持先生は「甘美な死骸」という1920年代にシュルレアリスムの芸術家たちが集団で行っていた遊びにインスピレーションを受けて創作しています。「甘美な死骸」とは紙を折り畳み、他の人が何を描いたのかを分からないようにしながら、頭→胸→腰→足を順番に描いていく手法で、通常は複数人で行うところ、有持先生は1人で行います。この手法では制作者が予想できないような作品ができあがるのですが、有持先生の作品はまさに、不思議の凝縮した独特の魅力を放つものでした。

ギャラリーの壁にパネルを展示する位置を決めるゼミ生たち
自分たちの作った解説パネルを壁に展示するゼミ生たち
ギャラリーの展示ケースに作品を展示する学芸員の浅子さんとゼミ生たち

長谷川ゼミの学生(3年生14人、4年生12人の計26人)が手がけた解説パネルでは、有持先生自身のことやシュルレアリスムとの繋がり、有持先生のドローイングやアニメーション作品を扱いました。有持先生の作品の魅力を来場者の方々に深く感じてもらうために尽力しました。解説パネルを制作するにあたって、私たちは有持先生にインタビューを行ったり、作品の詳細な分析を行ったり、先輩後輩関係なく意見を出し合ったりしました。

展示の準備は、9月11日と12日にむすびわざ館ギャラリーの学芸員浅子さんのご指導のもと、2日間かけて行われ、私たちゼミ生も展示の手伝いに参加しました。作品やパネルの展示、ライトの角度の調整など、展示に関する基礎的な知識を教えてもらっただけでなく、有持先生との交流を楽しませていただきました。

展覧会では、来場者へ向けて、展示と共に楽しんで頂ける画集が配布されました。そして、9月30日にはギャラリー内で長谷川先生と有持先生によるトークショーも開催され、盛況で展覧会を終えることが出来ました。ご来場頂いた方々からもたくさんの嬉しい感想を頂き、私自身やりがいを感じました。

有持さんの新作に見いるゼミ生たち
有持さんの作品の展示を手伝うゼミ生たち

展覧会・トークイベント参加者の感想

以下、展覧会やトークイベントに参加してくださった方からの感想の一部紹介いたします。

  • 大変良い展示と講演会でした。初めて有持先生の作品を拝見しましたが、大変興味深いものでした。長谷川先生と有持先生とのやり取りも楽しく且つわかりやすく、シュルレアリスムの観点から色々考察して作品を見る楽しみをいただきました。これから有持先生の作品を追ってみたいと思います。今日はありがとうございました! 
  • トークショーのなかで、長谷川先生の導きにより、わかりやすく有持先生が色々とお話され、その中に私がお伺いしたかったことについても、自然とお話ししていただいていたと感じました。トークショーが終わってからの個別質問時間で、有持先生より、具体的に直接的にわかりやすくお話しいただけましたこと、感謝しています。
  • ALIMOアニメーションが印象的で、リズムよく描かれていく中で可愛らしい生きものが登場したりタマゴがうまれたり、何度見ても発見のある映像でした。
  • 有持有百の人生・作品やシュルレアリスム、『累々』について解説や考察がわかりやすく、それぞれのパネルのフォントやレイアウトに工夫があってよかったです。
作品とパネルを展示し終わった展示室
10月30日のトークイベント後のギャラリーでの団らん風景

この展示会は、準備期間を含めて私にとって有意義であったと同時に、多くの学びを得ることが出来ました。作品の分析方法やシュルレアリスムへの理解、そして有持先生と会話した内容をこれからのゼミの活動に生かしていきたいと思います。最後になりましたが、このような素晴らしい機会を与えてくださった長谷川先生と有持先生、そしてこの展示会にご協力くださった皆さまとお越しくださった皆さまに感謝申し上げます。

(ヨーロッパ言語学科フランス語専攻 3年次生 那須 千裕)

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