【文化学部】2023年度「国際文化研修(インド)」に参加した学生たちが無事帰国しました!
2023.09.14
文化学部では、専門教育科目として海外での文化研修を含む「国際文化研修(インド)」※を隔年で開講しています。今年度は、志賀 浄邦 教授、大平 睦美 教授とともに20名の学生が8月19日(土)から9月6日(水)にかけて、インドのターネー市とブバネーシュワル市にある計3つの大学に留学しました。現地インドでの研修では、ヨーガの実修や、ヒンディー語および英語の授業のほか、現地のインド人学生たちとの多彩な交流イベントやフィールドワークなど充実したプログラムが実施されました。今回は研修の内容・現地での活動について、報告します。

8月19日(土)、予定通り無事にマハーラーシュトラ州ターネー市の宿泊先に到着しました。参加学生たちは初めて降り立ったインドの大地の独特の雰囲気と、クラクションがこだまするインドの交通状況に圧倒されていた様子でした。ターネー市は、商業都市ムンバイの北に隣接する人口約253万人の中規模都市です。現在はムンバイの衛星都市・ベッドタウンとして発展しています。

VPM大学での一日はヨーガの実修から始まります。担当の先生は時折日本語を交えながらわかりやすくヨーガの手ほどきをしてくださいました。身体がかたく最初は思うようにポーズをとれない学生もいましたが、毎日続けるうちに徐々にできるようになっていったようです。ヨーガの呼吸法や瞑想法によって気分がリフレッシュしたり、深いリラックス効果が得られたと語る学生たちもいました。

VPM大学には様々なバックグラウンドの学生が在籍していることもあり、全てベジタリアン料理となっていますが、味は申し分ありません。今回もVPM大学のボランティアの学生さんたちが、非常に献身的に日本人学生をサポートしてくれて、食事の際には手のみで食べる方法などを教えてもらいました。お祭りの日にはバナナの葉の上にのせられた特別な料理も提供されました。



また、経営学を学ぶ学生たちが通うカレッジ(経営学部に相当)を訪問した際には、カレッジの学生・教員を交えたワークショップを行いました。インドでもアクティブラーニングは推進されており、学生たちはゲームの要素を取り入れた複数のワーク(左の写真:輪投げにより獲得したインドのスナックを試食し、その感想を共有するワーク)に取り組みました。また現地の学生たちとともに、クリケットやインドの伝統的な遊びやゲームを体験するアクティビティもありました。学生たちは慣れないスポーツやゲームに苦戦しつつも大いに楽しんでいました。


研修の目玉の一つに、現地の学生さんや地域の方々との様々な形での交流があります。日本人学生たちも会場からのリクエストの声に応え即興でソーラン節を披露し、会場は大いに盛り上がりました。イベントの最後にはインド国歌「ジャナ・ガナ・マナ」を斉唱しました。現地のボランティア学生たちとともにVPM大学の理事長宅にも訪問しました。訪問当日の8月30日は、ちょうど「ラクシャー・バンダン」(兄弟姉妹が互いに家族の絆を確かめ合うお祭り)というマハーラーシュトラ州独自のお祭りの日にあたり、お祭りの趣旨や由来を教えていただいたり一緒にお祭りをお祝いするなどしました。


日印文化交流の一環として、日本文化をインドの方々に紹介する機会もありました。VPM大学での研修最終日に行われたカルチュラルイベントでは、本学の学生たちが、日本の歌、けん玉の技、空手・古武術・少林寺拳法、二人羽織、世界の音楽とダンス、よさこい・ソーラン節などを披露しました。他にボランティアの学生さんたちと、書道体験や折り紙体験を通じた交流も行いました。VPM大学の学生さんや先生方も興味津々の様子で、日本文化の良さや粋がしっかり伝わったのではないかと思います。


研修期間の後半には、東インド・オディッシャ州のブバネーシュワル市にあるKISS(カリンガ社会科学)大学とKIIT(カリンガ産業技術)大学を訪問しました。KISS大学では、同大学で学ぶ学生さんたちと民族舞踊を通じた交流を行いました。参加学生たちも踊りに参加したり、民族衣装を試着したりなど、少数民族の文化を体験しました。KIIT大学でも、同大学に在学する学生さんたちと交流する機会がありました。学生の中には、インドのみならず、アフリカやスリランカ出身の留学生たちもおり、改めてインドの多様性を実感しました。

キャンパス外でのフィールドワークでは、多くの旧跡や遺跡を訪れました。17世紀に活躍した、マラーター王国(現在のマハーラーシュトラ州に相当)のチャトラパティ・シヴァージー王が首都とし、王城を築いた場所(ライガード・フォート跡)を訪問。同王はイスラーム勢力によるインド支配に最後まで抵抗した王として称えられ、現在に至るまで多くのインド人から尊敬されている人物です。また、ブバネーシュワル近郊のコナーラクにあるスールヤ(太陽)寺院にも訪れました。13世紀頃にナラシンハデーヴァ1世によって建造されたヒンドゥー教寺院で、1984年に世界文化遺産に登録されています。
参加学生たちは、現地での研修を通して日本では得難い多くの貴重な体験をし、大きく成長して帰国しました。今後は、実際に現地を訪れた経験を活かして日本とインドの架け橋となり、インド文化の親善大使として活躍してくれることを大いに期待したいと思います。
参加学生たちは、現地での研修を通して日本では得難い多くの貴重な体験をし、大きく成長して帰国しました。今後は、実際に現地を訪れた経験を活かして日本とインドの架け橋となり、インド文化の親善大使として活躍してくれることを大いに期待したいと思います。

※「国際文化研修(インド)」は、研修先大学であるインド・ターネー市の「ヴィドヤー・プラサーラク・マンダル(VPM)大学」、ブバネーシュワル市の「カリンガ社会科学(KISS)大学」「カリンガ産業技術(KIIT)大学」に在籍する学生たちとの交流や、文化施設・寺院・遺跡等でのフィールドワークにより、現地の現状と歴史的・文化的背景について理解を深め、国際交流・国際相互理解のあり方を実践的に学ぶことを目的としています。次回の「国際文化研修(インド)」は、2025年度に実施予定です。
※11月11日(土)に参加学生による帰国報告会を実施する予定ですので、興味のある方はぜひご参加ください。帰国報告会の詳細については、後日POSTに掲載いたします。
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