【文化学部】「文楽」を知っていますか?-京都文化学科卒業生を招いて合同ゼミを実施-

2023.06.20

6月15日(水)、文化学部の専門教育科目「京都文化演習」において、下出祐太郎教授ゼミ・村上忠喜教授ゼミ・成田智恵子助教ゼミの3ゼミ合同による授業が行われました。
「人形浄瑠璃文楽と小道具」をテーマに、本学京都文化学科卒業生で、かつ本学大学院京都文化学研究科修了生でもある大川みなみ氏をゲストに招いての特別授業です。
大川氏は、京都文化学科在学中の3年次に文楽と出会い、「最初はまったく理解できなかった。だからこそ学びたい」という思いから、文楽に深く関わってこられました。大学院京都文化学研究科では、文楽で使用される小道具を研究テーマに、修士論文『人形浄瑠璃文楽における小道具の特徴的な工夫について』をまとめられました。現在は、国立文楽劇場で小道具の担当として働いておられます。

大川氏からは、まず観客の視点から見た「舞台」「演者」「人形」と、舞台裏の視点から見た「舞台」「黒衣」「人形」「小道具」についての説明がありました。説明資料には自作の動画やイラストがふんだんに使用されており、文楽を初めて見る学生にも馴染みやすいようにさまざまな工夫がなされていました。また、実際の文楽の舞台や具体的な小道具を示しながら、普段は見ることのできない裏方の様子など、わかりやすく解説がなされました。学生たちは終始真剣な表情で説明を聞いていましたが、要所要所でクイズやユーモアを交えながら文楽の見どころを紹介する大川氏の姿に、思わず笑みがこぼれる場面も見られました。
舞台の映像を少し観ながら。
使用する小道具について解説。
出典:大川氏修士論文『人形浄瑠璃文楽における小道具の特徴的な工夫について』

学生からの「文楽は敷居が高いイメージがある」「初心者でも楽しめるおススメの演目は?」などの質問を受け、大川氏からは、「私も最初に観たときは何ひとつ理解できなかった。それでも衝撃を受けた。皆さんもあまりかしこまらず、まずは気軽に鑑賞を。人形と浄瑠璃で、表現する文楽。普通のお芝居とは異なるところを、実際に舞台を観て感じてほしい」とのメッセージがありました。
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