【文化学部】下出 祐太郎教授が春の叙勲受章

2023.05.26

文化学部京都文化学科の下出 祐太郎教授が、京仏壇製造業従事者(伝統工芸業務)としての功績が評価され、瑞宝単光章を受章されました。
下出教授は、伝統工芸の専門家として、京都文化学科開設時より教鞭をとっている一方、京都市内で創業100年以上続く蒔絵工房の3代目として、大嘗祭の神祇調度蒔絵、伊勢神宮式年遷宮御神宝に携わり、京都迎賓館の調度品蒔絵等の制作に従事してきました。
これまでにも、京都府伝統産業優秀技術者表彰、現代の名工・卓越技能章等、多数の受賞歴があります。

下出教授は、「伝統工芸について、たくさんの先輩方がおられる中、瑞宝単光章をいただくことになり大変恐縮ではありますが、漆一筋で進んできた道が評価され大変嬉しい。今後も、私ができること、成すべきことに取り組んでいき、日本のものづくりの根幹である伝統工芸の素晴らしさを後の世に残していきたいと思っています」と語りました。
また、下出教授より、本学学生の皆さんに次のメッセージをいただきました。
「京都には長い歴史の中で脈々と引き継がれてきた伝統工芸・伝統文化が多くあります。神社仏閣などを訪れることで間近に見ることができるでしょう。京都産業大学で学ぶ皆さんには京都で過ごす大学生活の間に、堅苦しく考えることなくさまざまな伝統工芸などに直に触れ、感じてほしいと思います」

なお、本学サギタリウス館には、下出教授制作による蒔絵パネル「『サギタリウスへ』-大志をはぐくむ」があり、作品を間近で見ることができます。
 下出教授制作による蒔絵パネル「『サギタリウスへ』-大志をはぐくむ」
<下出 祐太郎教授 経歴>
(1)神仏具蒔絵の新調・修復
平成即位の礼・大嘗祭の神祇調度蒔絵(1989年)、第61回・第62回伊勢神宮式年遷宮御神宝(1992年、2012年)、大石寺・蒔絵パネル(1989年、静岡県)、高野山金剛峰寺・金堂大壇「光琳蓮」及び礼盤「獅子」(1993年、1994年、和歌山県)、築地本願寺礼盤「唐獅子」及び経机「牡丹」(2020年、東京都)など
(2)各種蒔絵工芸品の制作
京都迎賓館の飾り台蒔絵「悠久のささやき」(2005年、京都市)、皇居・飾り台制作・東宮御所調度修復(2008年、2009年)、アメリカ大統領(2009年、2014年)・ブータン国王(2011年)来日時の献上品、35代木村庄之助氏の軍配(2011年)、JLPGA京都レディースオープン優勝牌(2013年~)、京都産業大学サギタリウス館記念モニュメント(2016年)、京都市名誉市民表彰盾(2019年~)、41代式守伊之助氏の軍配(2019年)、京都産業大学OB・OG顕彰盾(2019~)、など
(3)文化財等の保存、復元制作
高台寺蒔絵を代表する高台寺霊屋内陣・秀吉厨子の復元的制作(2002~2011年、京都市)、蘆山寺宝物「降魔面(ごうまめん)」の復元制作(2013年度、京都市)、大覚寺の嵯峨天皇御宸筆般若心経螺鈿箱の復元制作(2018年、京都市)、水天宮の行厨(こうちゅう)の保存修理(2017年、東京都)及び復元制作(2020年、東京都)、富山県指定民俗文化財八尾町祭礼曳山の屋台修理(2020年、富山市)など
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