【理学部】ダイバーシティイベントを開催しました!

2022.12.28

12月7日(水)、理学部ダイバーシティイベント「ワークライフバランスを考えよう ~育児も仕事も楽しみたい!~」を開催しました。

理学部ではサイエンス・ガールズ・カフェ(通称SGカフェ)を毎月1回開催しており、学生や教職員が集まり、授業のこと、テストのこと、進路のことなど気軽に話ができる場を設けています。その中で特に、進路やそれよりもっと先の将来に関する話題がのぼった際に、反響が大きかったため、今回は学生の皆さんも近い将来経験するであろう仕事と育児について焦点を当てたイベントを開催することになりました。

物理科学科の山縣淳子教授の進行で、仕事と育児(家事)の両立について、山縣教授をはじめ、数理科学科の伊藤悠准教授、宇宙物理・気象学科の佐川英夫教授、理学部事務室の飛岡奈央課員が参加し、自身の経験を紹介しました。

はじめに、一人ずつ自己紹介を行い、略歴の紹介では、いつ結婚して、いつ子どもが生まれたのかなどのライフイベントについても交えて話されました。山縣教授は、博士後期課程の在籍中に結婚し、大学院を修了してポストドクターとして研究しているときに第一子の出産を経験したことを話されました。佐川教授は、ドイツのマックスプランク研究所で研究員に就いている時に、第一子が誕生したことを話されました。山縣教授と佐川教授は、第一子が誕生した時には研究員だったこと、住み慣れない土地で生活していたこと、雇用が契約更新制で収入が不安定だったことなど様々な不安を抱え、生活していたことなどのエピソードを交えて語られました。伊藤准教授は今年の春に第一子が誕生し、当初は慣れない育児で睡眠時間が取れないことに悩みながらも、妻と協力しながら子育てを楽しんでいることを語られました。

また、事前アンケートによる学生からの質問にも答えました。

大学の教職員になって良かったですか?なぜ大学を選んだのか教えてください。

【伊藤准教授】良かったです。研究を続けたいと思い、大学で働くことを希望しました。数学に関わりながら、仕事や生活ができていることに感謝しています。
【山縣教授】良かったです。大学教員になりたいというよりも、研究を続けていきたいと思っていたら大学教員になったという感じです。
【佐川教授】私も他の先生がたと同じで、大学教員になりたいと考えていたわけではなく、研究を続けられる環境を転々としていたら、幸運にも大学教員になったという感じです。実際に大学教員になってみると、働き方のフレキシビリティも高く、良かったと思っています。
【飛岡課員】良かったです。希望業種がことごとく不合格になり、大学の進路センターで相談してはじめて知ったのが、大学職員という業種でした。学生や先生と関わりながらコミュニケーションを大切に仕事ができる職場で自分にもとても合っています。

仕事とプライベートの切り替え方を教えてください。

【伊藤准教授】若い頃は勉強や仕事を第一に考えるようにしていました。少し疲れたら気分転換したり休んだりしていました。
【山縣教授】子供が起きている時間はできる限り仕事をしないようにしています。仕事を始めてしまうと全く周りが見えなってしまうので、家にいるときには子供と遊んだりおしゃべりしたりすることを優先しています。
【佐川教授】私は仕事とプライベートの切り替えが非常に下手なので、今回は他の先生がたのコツを知りたいと思っていました。私自身、半ば研究が趣味のようなところもあり、帰宅してもついパソコンを開いてしまいます。
【飛岡課員】アウトドアが好きで、思いっきり自然の空気を吸うことで非日常を感じ、リフレッシュすることで、仕事と切り替えることができます。

結婚すると大変なタイミング(就職してから1年後など)はありますか?

【伊藤准教授】特にないと思います。
【山縣教授】特にないと思います。ですが、名前を変える手続きがとても大変です。旧姓で仕事を行う環境は整ってきていると思います。
【佐川教授】男性目線からのコメントですと、結婚しても日々の過ごし方に特に大きな変化は無いのだと思います。男性にとっては、やはり子どもが生まれるタイミングが大きな転機になると思います。
【飛岡課員】結婚しても特に変わらなかったと思います。

お子さんが生まれる前と後で働き方は変わりましたか?

【伊藤准教授】子どもがまだ小さいので、授業など対面の仕事がない日は、できるだけ家で仕事をするようになりました。
【山縣教授】変わりました。生まれる前は好きなだけ研究をしていましたが、子供のことを考えることが多くなり、頭の中が研究以外のことを占めるようになりました。特に、小学生になってからは習い事の送り迎えのスケジュールも考慮しながら、効率よく自分の時間を使うことを意識しています。
【佐川教授】子どものことを最優先する働き方になりました。子どもに関係する用事を父親と母親のどちらが担当するかを小まめにコミュニケーションをとるようにしています。
【飛岡課員】保育園へのお迎えなどがあり、仕事の時間が限られてしまうため、今までよりも優先順位を考えて仕事を進めるようになりました。また、上司や同僚の協力が大きく、毎日支えてくださる周りの方に感謝しながら働いています。

他にも、参加した学生や院生から質問があり、盛況のうちに終了しました。
今回のイベントが、就職や進路だけでなく、もう少し広い視野で将来について考えるきっかけになれば嬉しいなと思います。
PAGE TOP