【文化学部】「京の町家で文化学」開催!「能」に込められた心性を高校生とともに考える。

2022.12.22

12月10日(土)14時より、文化学部主催「京の町家で文化学」の第3回目の講座を、「町家学びテラス・西陣」で開催しました。本講座は、高校生を対象とし、京町家の落ち着いた空間で大学における学びへの扉を開くことを目的に企画されたものです。
今回は、文化学部京都文化学科のディエゴ・ペレッキア准教授による「〈能〉という文化を考えよう-時空を超える能面-」とのテーマのもと、「能」文化に関心を持って集まった高校生に講義を行いました。ペレッキア准教授は、能文化の研究者であるだけでなく、金剛流の能役者として活躍されています。
高等学校の日本史教科書では、室町時代の北山文化の一齣(ひとこま)とのみ説明づけられる「能」や「能面」について、室町時代から江戸時代、そして現代へといたる変遷について解説するとともに、その脚本に込められた意味、「能面」を神体として捉えることの心性など、その深層について説きました。さらに、演じ手側の視点で、『平家物語』『源氏物語』の名場面に触れつつ、男女の声色の相違、声による遠近の表現について実演し、ペレッキア准教授の指導のもと、能の一節(「老松」)を参加者全員で謡うという体験は、大変貴重なひとときでした。
実際の能面を使った解説を行う様子
能面の付け方をレクチャーするペレッキア准教授
参加した高校生からは、「能文化の奥深さを理解できた」、「能面を間近でよく見ると細かな違いなどが分かった」などという感想が出され、「実際に能を観劇してみたい」との声もありました。
次年度も、文化学部主催「京の町家で文化学」は、高校生に向けて開催いたします。文化学部が企画するオンリーワンのイベントにぜひご期待ください。
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