オンライン留学体験記が届きました

2021.10.19

コロナ禍が長引く中で、日々頑張ってドイツ語を勉強しているのに、実際にドイツ語圏に行くことができず、とても残念に感じている人たちがたくさんいるのではないでしょうか。自分のドイツ語力を現地で実際に試してみたいと考えることは、とても自然なことだからです。

しかし、ドイツ語圏に行く前に、まだまだ日本でやれることが残っているとは思いませんか?「ドイツ語圏に行ったからドイツ語ができるようになる」のではなく、「ドイツ語圏に行く前に、もっとドイツ語ができる」ようにしておきましょう。実際に訪れたとき、信じられないくらい得るべきものが増えてくるはずです。

「オンライン留学」もとても有効な方法の一つだと思いませんか?

貴重な体験談をぜひ参考にしてみてください。

「オンライン留学に参加して」

外国語学部ヨーロッパ言語学科ドイツ語専攻二年次生 岡本 結さん

私は、この夏、8月2日から8月26日までドイツのライプツィヒ大学(Universität Leipzig)にオンライン留学をしました。オンライン留学をしてみようと思ったきっかけは、今は新型コロナウイルスの影響で実際にドイツに留学することがまだ出来ないものの、いずれはドイツに留学したいと考えているからです。また、大学を卒業するまでにドイツ語が話せるようになりたいとも思ったからです。

京都産業大学からライプツィヒ大学にオンライン留学をしたのは私一人だけで、はじめは不安ばかりでした。授業のレベルが高すぎて、勉強面でも気持ちの面でもついていけなくなってしまったらどうしようという不安がありました。しかし、親や友達に後押しされ、絶対に頑張ろうと決め、やり遂げることが出来ました。

オンライン留学は、授業が始まる前のドイツ語の実力テストから始まりました。このテスト結果によってクラス分けが決まったのです。授業は少人数制で、私のクラスには私以外にもう1人、日本の大学からの参加者がいました。他には、アメリカやカナダ、ヨーロッパの国の人達が参加していました。授業は、本来の留学と同じように毎日ありました。しかし、実際にドイツに行くのとは違い、時差があるため、私は日本時間で言うと20時からのスタートでした。講義は20時から22時までの日と、発音練習のある日は、まず18時半から1時間ほど発音練習をして、それから20時の講義に参加する日がありました。二日目くらいまでは自己紹介をしたり、自分の国の説明や、行きたい国についてドイツ語でみんなと話し合いました。文法を教えてくれる日もありましたが、たいていはクラスのみんなと一つのテーマについてドイツ語を使って議論することが多かったです。日本人以外の人がドイツ語を勉強していることの新鮮さを実感しました。

三日目からは授業が急に難しくなりました。単語の連想ゲームや、最近の世界情勢について議論したり、自分の意見を発表したりと毎日が盛りだくさんの授業でした。私は、自分の語彙力のなさを痛感しました。そこで、まず単語を覚えなければ何も始まらないと思い、急いでドイツ語の単語帳を買いに行きました。単語を覚えることは基本的なことですが、これほどにも単語が重要だと思ったのは今回が初めてでした。

また、発音の特別授業もありました。発音の授業の出席者は、日本からの参加者である私ともう一人だけでした。二人に対して、一人の先生がとても熱心に教えてくれました。ウムラウトの発音や、gの発音の訓練を受けました。他にもビンゴゲームをしながら発音をしたり、とても楽しい授業でした。また、一風変わった授業として「バーチャルツアー」というものがありました。バーチャルツアーというのは、私たちは実際にドイツを訪れているわけではないので、ドイツの街の動画や写真を見て感想を言い合うものでした。文法やディスカッションの授業というより、ライプツィヒの街を観光しているような授業でした。ライプツィヒの有名な観光地などをドイツ語で紹介してくれたからです。ドイツを訪れたいという気持ちが更に大きくなった授業でした。

授業の最終日には参加者全員がプレゼンをしました。私が知っているプレゼンはパワーポイントを使って発表するのが大半です。しかし、今回はyoutubeで発表したり、動画で撮影したり、アニメーションで紹介したりと、プレゼンの仕方も様々でした。とても面白かったです。

今回のオンライン留学を通して、私には良かったと感じる点がいくつもあります。一度でも留学したことのある人はきっと、すでに体験しているのでしょうが、私はまだ一度も留学をしたことがないので、今回初めて世界のあちらこちらでドイツ語を勉強している人たちと知り合いになりました。そして、その中での自分の実力がどれくらいかを知ることが出来ました。また、いきなりドイツに行くより、日本にいながらできるオンライン留学では親や友達と直接話すことが出来るので、辛いことや不安なことがあっても、すぐに話せるという利点がありました。そのうえ、ドイツの大学での授業の雰囲気も味わうことが出来ました。もちろん、オンライン授業のため、表情や身振り手振りで表現することがなかなか出来ないので、先生やクラスメートとすぐにコンタクトを取るのは難しかったです。さらにドイツの風景や街並みを直接見たり、現地の人達とお話したりすることはできないので、実際にライプツィヒに行きたいという気持ちは大きくなりましたが、やはり少々残念さも感じました。

オンライン留学をすることはドイツ語力の向上につながるだけでなく、ドイツでの授業の雰囲気を味わうことが出来たり、日本の学生以外の人と勉強することの楽しさを実感することが出来ます。皆さんも機会があれば、ぜひ一度オンライン留学を体験してみてください。

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