国立ヴェネツィア大学から本学のイタリア語専攻におけるイタリア語教育に関する章が入った研究書が発行されました

2021.10.12

2017年12月に外国語学部ヨーロッパ言語学科イタリア語専攻は、ヴェネツィア・カ・フォスカリ大学に対してイタリア語教育に関する研究協力を行いました。
リンク:外国語学部 イタリア語専攻 イタリア国立ヴェネツィア・カ・フォスカリ大学との研究協力
その研究成果が今年発行されました。著者はカ・フォスカリ大学のジュゼッペ・マウジェーリ先生とグラッツィアーノ・セッラジョット先生です。本の題名は『日本におけるイタリア語教育:関西にてのケーススタディ L’insegnamento della lingua italiana in Giappone. Uno studio di caso sul Kansai』で、 無料でダウンロードが可能です。

本学のイタリア語専攻において行われたケーススタディは、マウジェーリ先生が執筆した第7章「京都産業大学のデータ分析 Analisi dei dati dell’Università di Kyoto Sangyo」に載っています。

主な内容は、イタリア語専攻のカリキュラムとシラバスの分析、「専攻イタリア語(会話)」の授業観察、教員へのインタービュー、学生アンケートの結果です。その中にはマウジェーリ先生による以下のようなコメントが記載されています。

  • 京都産業大学の言語教育用機材は優れている。
  • イタリア語専攻が窓口となって外国語学部は「エラスムス・プラス」の協定書をカ・フォスカリ大学と締結しており(リンク:エラスムス・プラスの協定書をイタリア国立ヴェネツィア・カ・フォスカリ大学と締結しました)、イタリア語専攻は国際化、イタリア語教育に関する研究、およびイタリア語の授業の質向上に力を入れている。
  •  変化する世界に合わせて、イタリア語専攻のカリキュラムではイタリア語の学習だけではなく、専門知識や異文化を身に付けることもできるので、就職に役立つ。
  •  CEFR(ヨーロッパ言語共通参照枠)に沿いながら、「専攻イタリア語」の授業は実践を大事にしている。
  • イタリア語専攻の一番印象的な点は、「専攻イタリア語(会話)」の授業でDILITメソッドを採用をしていることであり、日本のイタリア語教育界では革新的である。
  • 「専攻イタリア語(会話)」の授業ではDILITメソッドが採用されていることから、学生の積極的な参加が求められるので、認知プロセスが促進され、授業に対する集中力が持続的なものとなっている。
  • 「専攻イタリア語(会話)」の教員は学生との関係と共感を大切にして、伝統的な教師ではなくガイドあるいはファシリテーターとなり、全ての学生が積極的に参加するようクラスマネージメントするため、非常に大きい集中力と努力が必要となっている。

外国語学部ヨーロッパ言語学科イタリア語専攻は、効果的なイタリア語教育の研究をしつつ、より良い授業を提供し、日本におけるイタリア語教育の基準点となることを目指します。

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