京都文化学科 下出祐太郎教授が制作・監修。カシオ“OCEANUS Manta(オシアナス マンタ)”を発売

2021.06.08

日本を代表する漆芸家である京都文化学科 下出祐太郎教授が、カシオ計算機株式会社の“OCEANUS(オシアナス)”より、上質な仕上げと美しいフォルムを追求した“OCEANUS Manta(オシアナス マンタ)”の新製品の共同研究・開発に取組み、また,特許取得にも貢献しました。下出教授による制作・監修のもと、日本の伝統工芸である蒔絵(まきえ)をベゼルと文字板に施し水のきらめきを表現した『OCW-S5000ME-1AJF』を発売しました。なお、当モデルは下出教授が自ら一点ずつ手作業でプラチナを蒔き製作しています。
カシオ『OCW-S5000ME-1AJF』
 蒔絵のデザインは、蒔絵粉をグラデーションのように蒔き、付着しない部分をあえてつくる「蒔きぼかし抜描波文」という文様にプラチナを使い施すことで、「水のきらめき」の繊細な表現を時計で表しています。また、表面から漆を塗り、蒔絵粉を蒔く通常の技法に対し、伝統工芸品ではない時計に蒔絵の美しさを取り込むために、ベゼルと文字板の裏面を処理する技法を開発しました。透明塗料で波紋模様を施した裏面上に蒔絵粉を定着させ、さらにその上から透明色から黒色の順番で塗料を重ね塗りすることで、透明塗料が蒔絵粉を支える形となり最下層の黒下地に沈むのを防ぎ、蒔絵粉の輪郭やきらめきをより際立たせるデザインを可能にしました。さらにベゼルリングの内側をミラー仕上げにすることで、サファイアガラスが反射し立体的に美しく見えます。
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