理学部 志賀啓成教授が執筆した著書2冊が出版されました。

2020.06.12

理学部の志賀啓成教授が執筆した『例題形式で探求する複素解析と幾何構造の対話(サイエンス社)』『リーマンと解析学(共立出版)』の2冊が出版されました。
『例題形式で探求する複素解析と幾何構造の対話(サイエンス社)』では、複素解析学について、幾何学的あるいは位相幾何学的な考え方を特に強調しつつ、基礎理論から現代理論の入り口までを例題形式でわかりやすく解説されており、『リーマンと解析学(共立出版)』では、19世紀の偉大な数学者B. リーマンの業績を源流とするリーマン面の理論とその発展について解説されています。
ご興味のある方は是非ご一読ください。


以下、書籍紹介より引用:
『例題形式で探求する複素解析と幾何構造の対話(サイエンス社)』
本書では、複素解析の基本的な事項から現代理論の「さわり」までを多くの例題を交えて解説。また、全体を通して複素解析の幾何学的側面を前面に出している。「数理科学」の連載「例題形式で探求する複素解析の幾何学-計算と幾何構造の対話」(2017年12月~2020年1月)の待望の一冊化。

以下、書籍紹介より引用:
『リーマンと解析学(共立出版)』
本書では、リーマンの業績のうちの解析学的側面、特にリーマンの直感ないし、イメージングに発したリーマン面の理論の発展の一つの方向を解説する。
まず、リーマン面の構成について、おおよそのイメージがつかめるように解説する。次に、リーマン面の古典的な理論を解説する。コンパクトリーマン面におけるアーベル微分を導入し、リーマンの周期関係式の詳細を述べ、リーマン-ロッホの定理、アーベルの定理へと至る。最後に、いわゆるリーマン面上の「素数定理」と、最近得られたその進展を解説する。ここでいう「素数定理」とはリーマン面上の双曲計量に関する閉測地線の長さの分布に関する定理であるが、これに関係して、フーバーの定理やミルザハニの結果も紹介する。
本書では,リーマンの時代の論法をベースにした解説を行なうように努めている。コンパクトにまとめられていながら、「リーマンの解析学」の雰囲気を感じとれる書となっている。
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