マラード宇宙科学研究所サイエンス実習実施報告会を開催しました

2019.10.01

10月1日(火)のお昼休み(12時30分~13時)に、理学部マラード宇宙科学研究所サイエンス実習(9月5日~9月15日)の報告会を実施しました。このプログラムに参加した理学部の3名の学生が、イギリスで実施された留学プログラムについて発表しました。

この留学プログラムは、3日間のロンドン市内社会研修、5日間のマラード宇宙科学研究所での研究、そしてその期間中のホームステイから構成されています。
まず、ロンドン市内社会研修では、英語を駆使して、自分たちの力でイギリスの文化や歴史を学ぶことを目的としており、学生たちは訪れた天文台・博物館のことなど魅力的に感じた物事について、写真とともに紹介してくれました。研究所での本格的な実習を前に、この研修をとおして英語への肩慣らしができたようです。

5日間のマラード宇宙科学研究所での研究は、学生1人に対して研究所の大学院生1人が指導担当となり、その大学院生の研究の一端を体験する形で、学生それぞれが全く違うテーマの研究(惑星科学 - 火星着陸探査機の画像データの解析、プラズマ物理 - 地球磁気圏の構造モデル、宇宙物理 - 高速電波バーストの偏波観測)に取り組みました。
5日間という限られた時間ではありましたが、その中でも学生たちは、電波の偏光特性を利用して高速電波バーストについての理解を深めたり、実際の火星着陸探査機の画像データに対して、火星の3D地形モデルとの特徴比較を行うことで、その画像の撮影場所と視線方向を特定したり、地球磁気圏の構造モデルが実際の探査機観測データと一致するかどうかを解析したりと、実際にマラード宇宙科学研究所で行われている研究プロジェクトの一端を体験することができました。
また、実習中は、指導担当の大学院生や周りの研究者の方々にとても暖かく対応していただいたおかげで、気軽に何でも質問ができたようです。最終日にはそれぞれが研究成果のプレゼンテーションを英語で行い、堂々と、自信をもって発表を行うことができたようでした。

報告会では、教員から研究内容に対する鋭い質問が多くあり、緊張感のある中での発表となりました。この経験も、4年次生での特別研究を控えた学生たちにとって、大きな糧になったことと思います。

専門や語学面での勉強はもちろん大切であり、日本でも様々なことに取り組むことができます。しかし、日本ではできない体験や経験をすることがこのプログラムの重要な目的の1つです。今回、ホームステイや研究所での人との関わりといった現地でしか味わえない経験をとおして、自ら積極的に挑戦する大切さを、このプログラムで身に付けてきたのは大きな成果です。
参加者が取り組んだ研究について説明
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