私は昨夏、「2018年度ロシアミッション学生交流事業」に参加いたしました。このロシアミッションは、1995年から開催されている一般社団法人日本JC日ロ友好の会、公益社団法人日本青年会議所、日露青年交流センターが主催している事業です。この年は過去最大の日本人学生20名、ロシア人学生20名が参加する招聘事業と派遣事業が実施されました。

～招聘事業日程～

• 8月21日　京都…福寿園CHAセンター（経済学習プログラム）
• 8月22日　京都…学生企画プログラム、経済学習プログラム講義（京都大学）
• 8月23日　京都…裏千家今日庵
                   大阪…サラヤ株式会社、住友電気工業株式会社（企業視察）、在大阪ロシア連邦総領事館訪問
• 8月24日　大阪…学生企画プログラム
• 8月25日　長崎…原爆資料館、平和公園、ロシア人墓地、学生企画プログラム
• 8月26日　長崎…平和学習プレゼンテーション
• 8月27日　東京…国会議事堂、外務省訪問

今回、招聘事業では京都・大阪・長崎・東京を1週間かけて訪れました。学生企画プログラムではグループごとで、どのようにしたらロシア人学生に日本について深く理解してもらえるかを考えました。それぞれの都市ごとにテーマを決め、私のグループでは、京都では「日本の繊細さを再発見する」、大阪は「大阪の人の人情味を感じる」、そして長崎では「日本に与えた外国の影響を認識する」というテーマのもと、学生プログラムを行いました。ロシア人学生は実際に日本の文化に触れることにより、知識が深まり日本がさらに好きになったと話してくれました。

～派遣事業日程～

• 9月16日　成田からサンクトペテルブルクへ
• 9月17日　サンクトペテルブルク国立大学訪問、ITMO大学訪問
• 9月18日　在サンクトペテルブルク日本総領事館訪問
• 9月19日　サンクトペテルブルクからモスクワへ
                   モスクワ国立大学付属アジア・アフリカ諸国大学訪問
• 9月20日　ロシア連邦国家院、在モスクワ日本国大使館訪問
• 9月21日　モスクワ大学心理学部、ジャーナリスト学部訪問
• 9月22日　帰国

この派遣事業では普段ロシアに訪れても行けないようなところに行けて、貴重なお話を沢山伺うことができました。特にロシア連邦院と領事館と大使館でのお話は興味深かったです。ロシアでの日々は驚きの連続でしたが、特に印象に残っているのはモスクワ大学に茶室があったことです。私はその部屋に入った瞬間に日本に帰国したのか？と思ったぐらいに驚きました。日本の文化がロシアに伝わっていてとてもうれしくなった瞬間でもありました。

私はこのロシアミッションに参加できたことは一生の宝物です。日本人やロシア人の参加学生とは今でも連絡を取り続けています。ロシア語は難しい言語で誰でも挫けてしまう時があるかもしれません。私も参加する前まで挫けそうになりかけていました。「なんでこんな難しい言語を選択したのだろう」と悩んでいた時もありました。しかし、この交流事業に参加してロシア人学生が日本語で頑張って話している姿を見て、心を動かされました。入学する前は、高校時代に留学した時のホストマザーがロシア語を話しているのを見て、いつか彼女とロシア語で話したいということが目標でした。しかし今は、卒業旅行でシベリア鉄道に乗ってモスクワまで行って、ロシアミッションで友達になったロシア人学生たちとロシア語で話したいという新たな目標が加わりました。

またこの経験を通して、私は最初はロシアに対して怖い国などというイメージを持っていましたが、今では180度変わりました。ネットの世界を鵜呑みにするのではなく、個人個人で相手を知ることの大切さを学びました。実際にロシア人学生と交流する前は「ロシア人って全く微笑んだりしないらしいから、友達になれるか心配だな」と思っていました。しかし、参加学生はみんな優しく、特に私のパートナーであったオレーシャは常に笑顔で元気な学生でした。自分がネットの情報や噂だけで物事を判断していたと痛感し、実際に自分で知ることがどれだけ重要なのかを感じました。
最後に、ロシアミッションに携わったすべての方々にはこのような素晴らしい経験を与えていただき、心から感謝しております。本当にありがとうございました。

今年度も募集されているので、ロシアに興味がある方はぜひ応募してください。
2019年度ロシアミッション学生交流事業参加学生募集のご案内