理学部宇宙物理・気象学科 談話会「すばる望遠鏡Hyper Suprime-Camで迫る宇宙の暗黒成分の謎」を開催しました。

2018.11.28

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トピックス研究理学部
11月28日(水)、理学部宇宙物理・気象学科談話会(※)として、名古屋大学の宮武 広直 助教による談話会「すばる望遠鏡Hyper Suprime-Camで迫る宇宙の暗黒成分の謎」を行いました。

近年の宇宙のマイクロ波背景放射やIa型超新星爆発の観測から、暗黒エネルギーと呼ばれる未知のエネルギーが宇宙の全エネルギーのうちに約7割を占めていること、またその暗黒エネルギーによって宇宙が加速膨張していることが明らかになりました。
談話会で宮武助教はまず、暗黒物質と呼ばれる未知の物質と暗黒エネルギーそれぞれのエネルギー密度が、宇宙の大規模構造をいつ・どのように形成するのかを左右する構造形成の基本原理や、大規模構造の時間発展を測定することが、大規模構造を骨組みである暗黒物質のみならず、暗黒エネルギーの性質に迫ることにつながることについて、丁寧に説明されました。
そして、これら暗黒物質と暗黒エネルギーの性質を調べることを目的としたサーベイプロジェクトの中で現在最も強力な、すばる望遠鏡超広視野主焦点カメラHyper Suprime-Camで得られた広視野深宇宙サーベイデータで展開されている研究、特に光で直接観測することのできない暗黒物質の観測に有効な弱重力レンズ効果を利用した最新の研究成果について紹介されました。
その中でも、これまでは大規模な数値シミュレーションによって研究されてきた、銀河の空間分布からたどる通常の物質の進化と暗黒物質の進化の対応関係や、銀河などの天体を取り巻くハローの形状などを、大量の観測データを元に、実証的に明かにしてゆく研究は非常に興味深いものでした。現在進行中のこのサーベイプロジェクト、今後の展開が非常に期待されます。

談話会には本学の教員、大学院生、そして学部生の参加がありました。1年次生の参加者から質問が出るなど、活発な質疑応答・議論がなされました。参加した学部生からは、「難しい話だったが、面白い内容だった。」「以前目にしても意味の分からなかった図があったが、それについても丁寧に説明してもらい理解できて良かった。」「これからどんな風に研究が進んでいくのか楽しみだ。」といった声が聞かれました。

(※)談話会は、学内教員や研究実績のある研究者を招聘して定期的に講演会を行うことで、理学の最先端の研究内容に触れ、研究意欲の促進、教育・研究の質的向上を図ることを目的として実施しています。参加は、教員だけでなく、学部生、大学院生、その他一般の方々も可能です。
弱重力レンズ効果の解析に関する宮武助教による丁寧な説明
宮武助教の話を熱心に聞く学部生達
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