京都文化学科「おもてなし文化論」で茶道 武者小路千家(むしゃこうじせんけ)14代家元夫人の千 和加子(せん わかこ)氏が講義

2017.10.25

京都文化学科では、「おもてなし文化論」(担当:吉澤 健吉 教授)を秋学期に開講しています。この授業では、茶道、華道、老舗旅館、料理屋、ホテルなど各界の第一線で活躍する方々をゲスト講師として招き、歴史と伝統に育まれた「京都のおもてなし」について生きた教訓を学びます。
茶道と茶の湯について熱心に耳を傾ける学生
10月25日(水)は、茶道 武者小路千家(むしゃこうじせんけ)14代家元夫人の千 和加子(せん わかこ)氏をゲスト講師にお招きしました。
武者小路千家は、表千家、裏千家と併せて、三千家と言われる茶道流派の一つで、千氏は茶事を裏方として支えながら、着物や懐石料理、和菓子などに関する著作を数多く発表し活躍されています。
講義ではまず初めに、日本文化になくてはならない「着物」について説明されました。茶道でお点前を行うときに必ず身に付ける「着物」。現代の日本では普段着として着物を着る人は少なくなってきていますが、日本人は昔から四季に合わせた色重ねや素材の着物を着用し、季節に寄り添った過ごし方をしてきたといいます。近年、京都では街中で着物のレンタルショップが人気となってきています。昔とは違った「着物」の着方について、「着物」が継承されるとてもいいことであると指摘されました。
実際にお茶を点てながら説明する千氏
その後、茶道とおもてなしの心について、実際にお茶を点て、学生たちに飲んでもらいながら説明。近年では畳ではなく、テーブルとイスを使用して、海外の方にお点前を披露する機会も多いと言います。
お茶の世界も段々と変化してきましたが、難しい作法や流儀などは気にせず、集まりの際にお茶を点てることで一つの動作を囲み、そこから一体感が生まれる。お菓子とお茶をいただきながら楽しくお話ができることが、長い年月が経っても人々の間でお茶が愛されている理由だと語られ、千氏のやさしい語り口調に、受講生はうっとりしていました。
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