戸邉 香奈実 さんが「ロシアミッション学生交流事業」に参加しました(8月22日~9月13日)

2016.02.15

私の下宿にホームステイしたアナスタシア
このロシアミッション学生交流事業は、1995年から毎年継続して行われている歴史のある日露の交流事業です。ロシア人学生を日本に迎える招聘事業と日本の学生がロシアへ訪問する派遣事業の2つで構成されています。昨年も全国から選ばれた日本の学生15人とロシアの学生15人が日本とロシアの建設的な関係構築を担う人材になるべく、日本とロシア、両国の地での文化交流を通して互いの国の文化を知り、友情を深めました。日程は以下の通りです。

8月22日 京都 福寿園Cha遊学パーク
8月23日 裏千家今日庵、伏見稲荷神社、三十三間堂
8月24日 京都—大阪 大阪散策
8月25日 京都—金沢 兼六園見学、蒔絵体験
8月26日 金沢—東京
8月27日 外務省・欧州局ロシア交流局訪問、国会議事堂見学
8月28日 東京散策
9月6日 成田—モスクワ
9月7日 モスクワ大のアジア・アフリカ諸国学部訪問、スパシカヤタワーフェスティバル
9月8日 在モスクワ日本大使館訪問
9月9日 モスクワ大学ジャーナリスト学部訪問、ロシア連邦国家院訪問
9月10日 モスクワ—サンクトペテルブルグ サンクトペテルブルグ国立情報技術・機械・光学大学訪問
9月11日 在サンクトペテルブルグ日本国総領事館訪問、エルミタージュ美術館見学、ペテルゴフ宮殿見学
9月12日 エカテリーナ宮殿見学
9月13日 サンクトペテルブルグ—成田
浴衣で伏見稲荷へ
国会議事堂見学
金沢・ロシア人兵の墓へ献花
国立モスクワ大学アジア・アフリカ諸国大学にて
ロシア連邦国家院にて
モスクワ最終日の夕飯の様子
日本での招聘事業では京都、大阪、金沢と東京の4都市を訪れました。ロシア人学生とともに茶道や蒔絵の体験をしたり、街を歩いて日本の歴史と今を体感したりしました。また文化体験だけではなく、話し合いの場も設けられ意見を交換しました。日本とロシアの抱える問題、問題の解決案、これからどのように日露が協力しあっていくことができるかを両国の関係の発展を願う日露の学生が皆一意専心、真剣に話し合いました。同年代の日本人そしてロシア人はどのように日露の関係の過去、現在、そして未来をとらえているのかを知ることのできた実りある時間でした。
7日間という限られた時間でしたが、日本の古き良き独特の文化、そして最新の日本の文化も見てロシアの学生は日本に対する理解を深めてもらえたと思います。
派遣事業ではモスクワとサンクトペテルブルグの2都市を訪問しました。在モスクワ日本国大使館や在サンクトペテルブルグ大使館そしてロシア連邦国家院にもお邪魔させていただき、貴重なお話を拝聴しました。
モスクワではモスクワ大学アジア・アフリカ諸国学部とジャーナリスト学部、サンクトペテルブルグでは、サンクトペテルブルグ国立情報技術・機械・光学大学を訪問し、日本の技術やポップカルチャーを紹介し、書道、浴衣の着付け、けん玉や折り紙を現地の学生に体験してもらいました。
ロシアミッション参加学生はロシアや日本語を勉強している学生だけではなかったので、英語、日本語、ロシア語、それぞれの得意とする言語でコニュニケーションを取りました。私は今回の事業内で、ロシア語で仲介をする機会が度々ありました。世界では英語が共通の使用言語となりつつあります。しかし、自らの母語ほど気持ちの伝導性の高い言語はないのではないでしょうか。言語を異にする人々のことを深く理解し、自らの意見を正確に伝えるためにはその人たちの使用する言語を学ぶことが必要です。私は今回の事業に参加し、言語の重要性を再認識しました。
長いようで思い返してみると短かった2週間でした。日本とロシアの学生が友情を育み、忌憚のない意見を交わし有意義な時間を過ごすことができました。これからもロシアを日本に伝え、そしてロシアに日本を伝えることで、日本とロシアの友好関係の構築の一助となって行ければと思います。
最後に、日本JCをはじめとしたロシアミッション青年交流事業2015に携わってくださった皆様、貴重な経験をありがとうございました。

こちらのサイトにロシアの学生引率でいらしたモスクワ大学付属アジア・アフリカ諸国大学(ISAA)のドミトリー・リニャーエフ先生による今回の事業の報告が掲載されています。
モスクワ大学アジア・アフリカ諸国学部ホームページ
在サンクトペテルブルグ日本国総領事館にて
モスクワ散歩・モスクワ川の上で
スパシカヤタワーフェスティバルにて秋田の竿灯
モスクワ大学に集まってきてくれたロシア人学生
世界三大美術館の1つとして有名なエルミタージュ美術館
エカテリーナ宮殿内
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