令和2年度 学部授業・カリキュラム改善に向けた「中間報告書」

「学習成果実感調査」についての分析結果

実感調査もオンラインで行なったためか、回答率が40%程度という結果となった。
今年度の年間計画にテーマとしてあげた3項目のうち、遠隔授業になった春学期でも意味を持つものは、「学生の学びへのメタ認知の促進」に限られると思われる。この点については、教員からの適切なヒントやフィードバックにより理解が進んだ点や、授業動画を何度か見ることで理解が深まっていったことなどが記載されていて、学生の自己省察も回答者の中には構築されていたように思われる。ただ、回答率が低いので、全体としての傾向をつかむことはできない。
記述欄については、特に数理科学科の2年生以上の科目を中心に白紙が目立った。
低学年を中心に、ネット利用の分かりにくさを訴える声が見られた。アプリの操作に加え、情報のありかを探すことや課題の提出などに何度か手間取ったといった回答が目立った。Moodleにだけでも慣れている2年生以上とは異なる実態が浮き彫りにされている。とはいえ、自分の通信機器などで円滑に授業を受けることができたと回答した割合が全体で80%を超えている点、学習意欲が低下したと回答した割合が全体で15%程度である点は、注目に値する。オンラインでの授業で慣れない中、教員としても学生と対話をしつつ教育を行なっている姿が見て取れた。
実験系の科目では自分で実験や分析をしたいという切実な声が多数記載されていた。これは学生が実験の重要性を理解しているということの現れとも取れるので、秋学期以降丁寧な指導が我々に求められると感じる。

そのほかのFD活動

6月17日(水)13時15分より、進路・就職支援センターの土肥事務部長を講師に招き、「採用活動の現状と今後の動き方等」というタイトルでFD研修会をオンラインにより行なった。
Covid-19の影響で日本経済も影響を受ける中、ここ数年はこれまで以上に厳選採用になるであろうことが話された。そんな中にあって、データ・サイエンスやビッグ・データなどと関連して数学を学んだ理系学生のニーズが高まっている面もあるので、3年次からインターンシップに参加するなど積極的に動くよう働きかけて欲しいと話された。また、オンラインでの説明会や面接を行う企業も多く、今後この流れは続くことが見込まれるとのこと。我々もオンライン授業の際、画面越しの学生の発表などを通して、寄与できるところもあると思われる。
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