平成30年度 学部授業・カリキュラム改善に向けた「中間報告書」

1.「学習成果実感調査」についての分析結果

「年間計画書」には「教員のFDへの参加の深化(主に学生との対話)とFD活動の結果として学生自身の自己省察を深化せしめることを目標とする」を目標に掲げた。そして、この実感調査を学生の自己省察の機会とする目的で、自由記述を減らして自己評価についての根拠(選択肢を選んだ理由)を記述させるようにした。その結果、全体に記述が増え、特に1年生については顕著である。これをもとに、気づいたことを3点記載する。
第一に、物理科学科と宇宙物理・気象学科において、数学の基礎科目に対しての興味・関心と満足度に大きな開きがあることがわかる。ネガティブな記述としては「好きな分野でない」やそれに類した「拒絶」ともうかがえる記述も散見される。オープンキャンパスなどの学科紹介の時から、入学後の数学の必要性をより伝えることも必要であろう。また、物理や宇宙・気象の事例を授業の中でも絡めるなどの工夫を一層進めて、興味を喚起することも考えられる。
第二に、低学年の科目の予備知識については、高校までの学習に大きく依存していることを学生も認識しているようである。となると、接続が十分にできていない学生へのケアがますますもって重要となるだろう。
第三に、満足度の高い授業、成長を感じられた授業の得点が高い授業は、必ずしも「楽勝」と感じていないことも読み取れる。「レポートが難しく、しっかり自分の考えを深めることができたので、自分の成長が実感できるから」との記述もあった。
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