雲岡 梓

KUMOOKA AZUSA
文化学部 京都文化学科 准教授
学位
博士(文学)
専門分野
古典文学、近世文学

研究テーマ

日本近世文学

高校生に向けた研究内容の紹介

荒木田麗女という江戸時代の女性文学者について研究しています。麗女は若い頃から和歌や連歌を詠み、40代から執筆活動を始めて、歴史物語・王朝物語・紀行文・随筆・国学など、あわせて約400巻にも及ぶ著作を残しています。また、国学者の本居宣長と文学論争を行ったことでも知られています。

ゼミ/卒業研究の紹介

古典文学の読解を行います。京都は長らく日本の首都であり、文化の中心地でした。そのため、現代まで残る主要な古典作品の多くは京の地を舞台とし、京の人々の生活を描いています。その中には、現代まで残る有名な名所・史跡を舞台とする作品が多数あります。そうした古典作品の舞台を訪れて調査することにより、古典文学に関する幅広い知識を身に着けるとともに、王朝人の心と美意識を理解します。

プロフィール

京都の嵐山に生まれました。京都で育ち、平安女学院高等学校卒業後、関西学院大学文学部に進みました。関西学院大学大学院修士課程、博士課程を終えた後、北海道教育大学に就職し、雪深い釧路で4年間を過ごしました。その後、生まれ育った京都に戻りました。

高校生へのメッセージ

古典文学の学習と聞くと、品詞分解や活用形の暗記が必要で、難しくて退屈だというイメージを持っていないでしょうか。私の講義では、古典作品が書かれた時代背景を知り、昔の人々の感性の豊かさを感じ取ることで、奥深い文学としての魅力を味わうことを重視しています。様々な作品を読むことによって多面的な物の見方や考え方が身に着きます。そしてそれは皆さんが世の中を生き抜いていく力につながるはずです。

ゼミナール/研究室のテーマ

京都を舞台とする古典文学

古都・京都の恵まれた環境の中で
作品の世界に触れ、人間の生き様を考える

『源氏物語』など古典作品の読解と、物語の舞台やゆかりの場所でのフィールドワークを行なっています。
読解では、品詞分解や文法といった細かい部分にこだわらず、物語を味わい、そこに描かれた豊穣な世界を楽しむことを大切にしているのがこのゼミナールの特色です。古典作品には、私たちと同じように対人関係に悩む記述などが随所にあり、そこには現代人が抱えている悩みに対するヒントや答えが書かれていると考えています。
一方、フィールドワークでは、古典文学に描かれる場所に直接調査に行き、作中の描写との比較などを行います。
2025年度の春学期は、『源氏物語』宇治十帖の舞台である宇治を訪れ、宇治川、宇治神社、宇治上神社、平等院などを巡りました。源氏物語には、京都から宇治に住む姫君に会いに行く場面があり、実際に大学から宇治まで移動することで、その距離を牛車で移動する苦労を想像して愛の深さを感じるなど、学生が新しい気付きを得る機会となっています。
秋学期には、陰陽師の安倍晴明に関する『大鏡』などの作品を取り上げる予定です。映画やゲームなどのエンターテインメントに描かれた脚色された晴明と、古典作品から読み取れる現実の晴明の姿との比較を試みようと考えています。
また、卒業研究では、各自が興味のある作品を取り上げており、古典作品以外にも現代作品やライトノベルを題材にする学生も少なくありません。