京都産業大学キャンパスマガジン サギタリウス 2016 Oct. Vol.73

学生の「知りたい」や「伝えたい」に応える学生広報スタッフのコーナー ゆにらぼ

本の世界を巡るin 京都 数々の本の舞台になっている京都には、作品の世界と私たちをむすんでくれる場所がたくさん!皆さんも本を片手に、そんな「むすびわざスポット」を訪れ、作品の世界観をリアルに体験してみませんか。

スタッフ募集中!

図書館サポートチーム「ビブリア3作品を選書してくれました!」ビブリアは図書館でおすすめ本のPOP作製や図書館に関して学生の視点を取り入れた企画を立案する団体です。図書館や本が好きな人はぜひ一度見学に来てください。[活動日]毎週水曜日12:15〜(昼休み中心)[活動場所]図書館3階業務ブース[連絡先]学生証番号、氏名、連絡先を明記し、メールでご連絡ください。

学生広報スタッフ 本誌「ゆにらぼ」ページの企画・作成のほか、学生視点から学内情報の収集・発信を行っています。広報や出版に興味がある人、企画力を身につけたい人からの連絡をお待ちしています![活動日]毎週水曜日の昼休み他 [活動場所]本館3階 記者室

世の中飢渇して、あさましき事侍りき。-22ページより

方丈記 鴨長明 浅見和彦校訂・訳、ちくま学芸文庫(2012)

作品紹介 貴族から武士の時代に変わっていく平安時代末期から鎌倉時代を生きた長明。彼の視点で語られる本作からは、激動の時代を生きた人々の日常を知ることができます。

むすびわざ 「鴨川」本作の一節に、2年間も続いた大飢餓「養和の飢餓」の様子が描かれています。その原因のひとつは、台風や洪水といった自然災害。キャンパスの近くを流れているおだやかな鴨川も、この時は増水し、京都の街を飲み込んだと考えられます。鴨川の過去の意外な一面を、読書しながら想像してみてはどうでしょうか。

人々は本棚の隙間を泳ぎながら、意中の本を探しています。ちょうど先ほどの私のように。 -149ページより

夜は短し歩けよ乙女 森見登美彦 角川書店(2008)

作品紹介 主人公の「私」は大学の後輩である「黒髪の乙女」に恋をします。「私」は京都の色々な場所で、偶然を装いつつ「黒髪の乙女」の気を惹こうとしますが・・・。「私」のひねくれた純真さと、次々起こる奇想天外なハプニングから目が離せなくなります。

ぷすびわざスポット!!「下鴨神社」第二章で、2人は下鴨神社の古書市を訪れますが、そこでまた面白おかしい事態が起こります。美しい秋の紅葉の中、下鴨神社で読書をしてみると、あなたも面白おかしい気分を体験できるかも!?

高瀬舟 森鴎外 「山椒大夫・高瀬舟他四篇」

作品紹介 弟殺しの罪に問われた喜助は、島流しを命じられ、高瀬舟に乗せられます。護送中に語られる事件の真相は、護送役の庄兵衛を悩ませます・・・。

むすびわざスポット!!「高瀬川一之舩入」舞台となった高瀬川は、鴨川の西側、木屋町通沿いから十条通まで続きます。京都市役所近くの高瀬川一之船入には、水運や島流しに使われていた高瀬舟が再現されています。おだやかに流れる水面を見ながら、自分が喜助の立場だったら・・・、と思いを巡らせてみると、本作の深みをよりありありと感じられるでしょう。

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