グローバルコモンズイベント 「世界と話そう」多言語交流から見えた、グローバル化する世界

2022.07.04

たくさんの参加者にイベントの流れを説明する企画者のユリアンさん

サギタリウス館1階にあるグローバルコモンズ(以下GC)は多言語や異文化を楽しみながら学べる施設で、学生ボランティアスタッフ「LINK」によるイベントが盛んに行われています。今回はその1つ「世界と話そう-韓国語、中国語、ロシア語編」の様子を取材しました。このイベントは、身近な話題で気軽に、京都産業大学に在学しているそれぞれの言語を母国語とするネイティブスピーカーの留学生たちと会話し、交流できる多言語交流イベントです。

(学生ライター 国際関係学部3年次 竹本逸美)

今回は、外国語学部の各言語専攻の学生を中心に参加がありました。イベントでは、小さなグループを作り、留学生たちがファシリテーターを務めました。まず自己紹介を行い、料理、旅行、趣味やアルバイトなど幅広い話題で実践的な会話を交わしていました。
最も参加者が多かった韓国語では2つのグループに分かれ、韓国の有名な観光地や趣味などについて、留学生に積極的に質問している参加者たちの姿が印象的でした。世界を魅了する韓国のエンターテインメントの話題では、好きなアーティストやドラマなどの話で盛り上がっている様子でした。また、韓国語の言語学習方法についての質問があり、留学生から、字幕をつけてドラマを見たり、音楽を聴いたりすることが効果的だとアドバイスしていました。
ロシア語のグループでは、料理の話題を中心に、じっくりと会話を楽しんでいました。日本にあるロシア料理や外国料理が楽しめるレストランは、どれも初めて聞くものばかりでした。ドイツからの留学生は、グローバル化が進んだ現在は、日本にいながら世界の料理を味わえ、文化やその国について知る良いきっかけになると話があり、参加者たちは頷いていました。
留学生が多く楽しく話していた中国語のグループでは、料理や大学生活の話をしながら、中国語の表現などを学ぶ場面が多く見受けられました。その日食べたランチや1日のタイムスケジュール、履修している授業など身近な話題でも、中国語で伝えたり聞き取ったりすることは簡単ではなく、留学生たちのサポートも借りながら頑張って話していました。また、中国語は発音やアクセントで意味や雰囲気が違ってくることが印象的でした。
中国語グループ
実体験をもとに、中国語での言い回しや表現について話す参加者
韓国語グループ

このイベントを開催した経緯について、企画者のユリアンさんに話を聞きました。
「GCのLINKスタッフであり、ドイツからの交換留学生でもある私は、留学生と本学で言語を学ぶ学生の真ん中に位置しており、双方をつなぐイベントはできないかと考えました。さらにGCで行なわれている英語ディスカッションイベント”Discussion in English”へ参加したことにより英語だけでなく他の言語で交流や意見交換をする場を作ることはできないかと考えたのがきっかけです。今後は、言語学習の話題や実際に勉強会などを盛り込んだ内容に発展させていきたい」と笑顔で語ってくれました。
英語と日本語しか話せない私は、参加者の言語運用レベルの高さに驚きました。留学生たちも同様に驚いた様子で、「自分の母国語がこんなにも話されていたり、学ばれていたりして不思議な気持ちになった」と感想を語ってくれたことが印象的でした。コロナの波が穏やかになった今、今回のように対面でのイベントで、留学生・参加者の皆さんがお互いに一生懸命理解し伝えようとする姿勢に、未来のグローバル化がさらに進んだ世界を見た気がしました。
和やかな雰囲気の中での質問や、お互いのお気に入りの映画やドラマについてトーク
初めてみるロシアの料理に興味津々 
終始笑顔の溢れるグループでした
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