宇野 匡 さん

略歴

卒業:フランス語学科1986年3月卒業
現所属:ディスプレイサーチ
タイトル:ディレクター 部材市場アナリスト
(2007年9月現在)


 1986年度卒業の宇野と申します。外国語学部でフランス語を専攻しておりました。卒業後、大日本印刷へ就職しまして20年間勤務しました。配属された事業部がミクロ製品事業部といいまして、半導体やディスプレイ製品の部材を製造販売しているところでした。印刷会社でありながら、電子機器の部品事業があることすら知らなかったので、当時は非常にショックでした。しかし、個人的には適性があったようで、仕事が面白くなりました。その後、半導体事業とディスプレイ事業に事業部が分かれてから、ディスプレイ配属となりまして、ブラウン管や液晶ディスプレイの部品を販売する営業となりました。その後ディスプレイ事業のマーケティングを担当するようになり、約7年間マーケティングを専任しました。その間にお得意先や他の部材メーカーやリサーチ会社との人脈が広がり、ついにはディスプレイ業界でNo.1のリサーチ会社であるディスプレイサーチからお誘いをいただくこととなりました。20年間勤務しました大日本印刷を一大決心で退職しまして、昨年末からディスプレイサーチでアナリストとして活動しております。最近では非常に忙しくしております。在学中は外国語学部の湟野先生に大変お世話になり、卒業後から現在に至るまで、湟野先生には20年以上大変お世話になっております。

 

 現在の仕事の内容としましては、東京で液晶ディスプレイやPDPディスプレイなどの需要予測やその部材市場の予測などを行っております。メーカーさんとのインタビューやセミナーでの発表や取材など非常に忙しく充実した仕事となっております。

 

 外国語学部ではフランス語を専攻しましたが、卒業以来フランス語を仕事で使用した経験はありません。新婚旅行でフランスへ行ったきりです。語学としては役立てる場はありませんでした。在学中は湟野先生に大変お世話になり、4年間はかなり勉強しました。週に一度は勉強会を行い、日仏学館へ週に2回は通い、フランス哲学や文学など自分で言うのもはばかられますが、非常にレベルの高い勉強をさせていただきました。

 

 ヨーロッパには基礎教養を重んじる文化がありまして、在学中にフランスに留学したときや、その後仕事で欧米人と英語で会話する機会も多いのですが、大学で蓄積した知識は彼らと会話しても全く引けをとらないレベルであることには非常に助けられております。
 直接フランス語としては役立ってはおりませんが、大学での勉強は私の非常に大切な財産となっております。
 大学を卒業して以来、ようやく天職を見つけたと実感しております。大学卒業後から本当に自分にあった仕事を見つけている方はほんの一握りに過ぎないと思います。私の場合は20年かかりましたが、一生天職を見つけられず終わる方もいらっしゃるのではと推察します。大学で即戦力の実力を身につけるのは非常に困難なことですので、自ら専攻した勉強に打ち込むことがやはり大事であると思います。そのレベルが高ければ高いほど、自分にあった仕事のレベルも自然と高まる方向にあると思います。現在勉強されている学生の皆さんには、勉強でも遊びでも、レベル高く充実した学生生活を送られんことを願います。

 
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