グッド・トライ賞

経営学部 経営学科4年次生 長島 沙央里

作品概要

就職活動の失敗により学んだ事

 私は現在5回生である。一度就職活動に失敗をして留年を決め、二年間就職活動を行った。

 一度目の就職活動では、本来とても人の評価を気にする性格で「大企業に入ってちやほやされたい」という思いから、大企業の選考ばかりを受け、上手くいかなかった。しかし、またしても二度目の就職活動の途中で選考が残っているところがなくなりかけて、初めて自分の失敗の原因が何であるかという事を考えた。その結果、大企業の選考ばかりを受けていた事、面接では自分を良く見せるためにたくさん嘘をついていた事、就職活動に二回も失敗したと周りに思われる事が嫌で悩んでいた事、それら全ての原因は、「人の評価」を大切にする、私の価値観にあるという事に気がついた。

 そしてここから再スタートをした。「人の目を気にして行動するのではなく、自分がどう思うかを大切にして行動する」という事を大切にして生きようと決意し、行動に移した。

 例えば身近なところでは、今までは人の目にどう映るかという事を意識して、お洒落をしていたが、商品を購入する時に「自分はどう思う?自分はこの商品が好きなの?」と自分に問いかけ、自分の価値観をはっきりさせる事を心がけるようになった。また、高いプライドを抑えるために、自分で引け目を感じてしまう部分をわざと他人に言い、「できない自分で良いんだ」という価値観を持てるように訓練した。そして、就職活動の面接では、自分が隠していた部分をオープンにして挑んだ。失敗談では当時の状況を話し 、また、自分の短所は「人の目を気にする事です」と言った。過去の出来事として話すのではなく、今、現在自分の改革を行っているという事を言った。その結果、私の望む企業に内定をいただく事ができた。

 就職活動の失敗で学んだことは、人の目を気にするのではなく、自分の価値観を持って人生を歩んでいく事の大切さである。現在の私は、まだまだ人の目を気にしてしまう部分を持っている。でも、以前より自分の好きな物、嫌いな物がはっきりし、自分の価値観を知っている。また、高いプライドを抑え、相手を認めることで、他人に優しくなれた。以前は恥ずかしながら、「他人より上の評価でいたい」という気持ちが強いために、心の中で他人を敵視していたように思う。しかし、自分でも驚きであるが、現在はそのように思わず「完璧でない自分、完璧でない他人、それでいいじゃないか」と自分と相手の個性を受け入れる事ができるようになった。

 これからも、これらの就職活動から学んだ事を一番大切にして生きていきたい。

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