これさえ押さえれば大丈夫!「レポートの書き方講座」開催

2021.07.20

2021年6月25日、教育支援研究開発センターと図書館の共催によるレポートの書き方講座が開催されました。そこで講師を務められたラーニングコモンズ学習支援スタッフの川面(かわづら)なほさんと図書館スタッフの矢野 有理子さんに、レポートの書き方について取材をしてきました。当日参加できなかった学生は必見です!基本となる型を知ることで、読みやすいレポートをより短時間で作ることができるようになりますので、ぜひ参考にしてください。
(学生ライター 理学部3年次 老田 将大)

レポートの構成は3つ!序論、本論、結論

レポートには型があり、大きく3つに分けられます。それは序論、本論、結論です。分かりやすくストーリー性を持たせた文章にするためには、起承転結が重要と国語の授業で習ったかと思いますが、レポートを書くときは、転が必要ありません。レポートでは、一見すると話の先がわからない転が入ってしまうことによって、何を伝えたいのかわからなくなってしまうそうです。
では、読みやすいレポートはどのように書けば良いのか。
まず、序論では自分がどんな立ち位置で論述するのかを明確にすることが重要です。そして本論で客観的な根拠を基に論理的な文章を作成し、それに基づく結論を述べる必要があります。

すべきことは、言いたい内容を一文にまとめることと設計図を作ること

最初にすべきことはレポートで一番言いたい内容を一文にまとめることです。そして重要なのは、読み手に何を伝えたいのかを明確にしておくことです。ここが明確でないと主張の無いレポートになってしまいます。次にすべきことは文章全体の設計図の作成です。序論、本論、結論に分けてどんな内容を書いていくのかを決めます。特に本論では、どの根拠をどの順序で書いていけば論理的に主張を伝えることができるのかを考えながら、構成していきます。「パズルみたいにピースを組み立てると文章は書きやすい」と川面さんはおっしゃっていました。短い文章をいくつも組み合わせることで、簡単かつ読みやすい文章を作成することができます。
よくありがちな誤った文章の書き方で、いきなり文章を書き始めようとすることがあります。矢野さんは「時間がないしとりあえず書こうが一番の回り道」とおっしゃっていました。実は文章全体の設計図を書くことが、一番の近道になります。
また、読みやすい文章を作るコツは、一文を60文字程度で書くことです。長い文章ほど良い文章のように思うかもしれませんが、実際は読みにくい文章になってしまいます。

さらに良いレポートにするには?

良いレポートを書くには主張の設定が大事になってきます。「(主張は)信念に近いものかもしれない」と川面さんがおっしゃっていました。主張とは自分の考えを一文でまとめたものです。ここがしっかりしていると良いレポートを作成することができます。自分の興味のあるもの、煮詰めて考えたものを選ぶと良いでしょう。
また、適切な根拠を選ぶとさらに良いレポートになります。根拠を得るために多くの文献を調べますが、調べた内容をすべてレポートに入れてしまうと収拾がつかなくなります。論述では、主張と根拠がどれだけ強く結びついているかがポイントになります。読み手を納得させられる必要な根拠を検討し組み立てることにより、シャープで厚みのある論述を展開することができます。

文献の探し方

「始めに検索をする場合はWikipediaから始めても良い」が、「事実の確認が絶対に必要」だと矢野さんはおっしゃっていました。しかし、情報が正確かを見極めるのは非常に難しいです。インターネットの情報は間違っている場合があるため、図書館の文献や論文等でしっかり調べる必要があります。
その他にも、文献の探し方を教えていただきました。キーワードを変えて検索するだけで、いろいろな情報を得ることができます。例えば米をコメやkomeと検索してみてください。なお、調べた文献の引用を使いすぎると自分の主張が薄れてしまうため気を付ける必要があります。引用はあくまで自分の論述をより強固にするためにあるものです。

文献の探し方に困った場合は、図書館2階カウンターの左端に文献の探し方をサポートしてくださるスタッフが常駐していますので、ぜひ訪れてみてください。
なお、川面さんは雄飛館3階ラーニングコモンズにいらっしゃいます。レポートの書き方などで困った人は訪れてください。

所感

今回はレポートの書き方講座を取材しました。レポートには型があり、正しい書き方がある事に驚きました。最後に川面さんが「大喜利のような、例題の投げ込みの講座をしてみたい」とおっしゃっていました。主張の立て方や文章の構成の仕方、根拠の削り方等がリアルタイムで体験できるため、ゲームみたいな面白い講座になると思います。機会があれば参加してみたいです。
(左)図書館スタッフ 矢野さんと(右)ラーニングコモンズ学習支援スタッフ 川面さん
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