2023年秋に神山宇宙科学研究所を設置します

2023.06.30

京都産業大学は、2023年(令和5年)10月1日付で「神山宇宙科学研究所」を設置します。近年、民間企業によるロケット打上げが一般的なものとなり、とくに超小型衛星を中心として、宇宙開発は大きな時代の変革期を迎えています。こうした時代背景を踏まえ、地上望遠鏡を用いた遠隔観測だけでなく、宇宙機(とくに超小型衛星)を用いた太陽系天体の探査、地球大気観測などの研究を包含した研究所を設置し、そこに本学が得意としてきた分光分析技術および関連機器開発技術を組み合わせ、JAXAや民間企業等とも連携し、学際融合の研究教育プロジェクトに取り組みます。また、こうした活動を通じて将来的には宇宙ビジネスへの参入も目指します。初代研究所長には河北 秀世 理学部教授が就任予定です。

なお、同研究所の設立を記念したシンポジウムを、2023年(令和5年)12月中旬に開催する予定です。

1. 宇宙ビジネス推進

学部横断的な体制により、本学学生・教職員・企業との連携を進め、本学イノベーションセンターとも協力して、本学の研究リソースを基盤とした商業化、学生による起業につなげる道筋を検討します。

2. 太陽系探査ミッション連携

宇宙航空研究開発機構(JAXA)などが進める太陽系の惑星や太陽系小天体の探査プロジェクトに協働して取り組みます。JAXAと本学理学研究科は、令和3(2021)年8月に大学院教育に関する連携協定を締結しており、大学院教育との連携を充実させます。

3. 超小型衛星技術開発

近年、発展の著しい超小型衛星に搭載可能な、小型・軽量の高性能観測機器(地球大気の二酸化炭素や大気汚染物質の観測に不可欠な赤外線高分散分光器や、電波掩蔽観測に必要な超小型・超高安定発信機など)を関連企業と協働して独自開発し、世界をリードする新しい科学観測・ビジネス応用を実現するための基盤技術を開発します。

4. 近赤外線高分散ラボ

 

現在神山天文台が行っている超高分散・赤外線分光技術の研究を引き継ぎ、国内外研究機関と協力して新たな天文装置や関連基盤技術の開発、独自開発した装置を用いた海外大型望遠鏡(ラスカンパナス天文台・口径6.5mマゼラン望遠鏡)での世界トップレベルの観測研究に取り組みます。
Webサイト:近赤外線高分散ラボ

お問い合わせ先
京都産業大学 研究機構
場所:10号館4階
窓口取扱時間:月曜日~金曜日9:00~16:30
電話番号:075-705-3255
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