【情報理工学部】京都・梅小路エリアのデジタルファブリケーションとクリエイティブの拠点「Kyoto Makers Garage」と「Umekoji MArKEt」を訪問

梅小路の裏手には、京都の水産業を支える市場があります。
梅小路エリアは、最近では新しい施設が新開拓されてきており、クリエイティブタウン化が活発なエリアです。

2022年7月16日(土)、情報理工学部の学生と教員3人が、京都・梅小路エリアのデジタルファブリケーションとクリエイティブの拠点である「Kyoto Makers Garage(以下 KMG)」と「Umekoji MArKEt」を訪問しました。

京都のファブ施設 Kyoto Makers Garage

京都中央卸売市場内の旧乾物家をリノベーションして作られたKyoto Makers Garage

Kyoto Makers Garage(以下「KMG」)は誰もがものづくりに挑戦し、人と人が繋がり、一緒に試行錯誤できるファブスペース兼コミュニティスペースです。KMGを訪問すると、まず目につくのが最先端IoT機器の展示です。これらはKMGを運営する(株)Monozukuri Venturesが出資するスタートアップ企業が開発した製品で、商品の重量を測定し、在庫管理を自動で行う装置や、工事現場をAR化して作業効率を上げる装置など、センシングやIoTなどの技術を活用した未来的な物がたくさんあり、参加した学生らは興味津々でした。

初めに(株)Monozukuri Venturesについて、CEOである牧野 成将氏からご説明いただき、その後は施設内を自由に見学させていただきました。入ってすぐのスペースには、ネオンのライトや展示物が置かれ、おしゃれで温かみのあるカフェの様な空間が広がっています。ここには作業スペースがあり、レーザーカッターが2台設置されています。

施設内を見学する学生たち
ARで工事現場における作業効率を向上するゴーグル型の装置を試用する学生
3Dプリンタの部屋に入ると、熱溶解積層方式3Dプリンタが3台、光造形方式3Dプリンタが1台並んでいました。鮮やかな3Dプリントのサンプルやフィラメントが置かれ、可愛らしい雰囲気がありました。隣の部屋に行くと、巨大なCNCミリングマシン(3次元切削加工機)がありました。この機材で家具を作ることもできるそうです。他にも、小型CNCや射出成形機、基本工具など、ものづくりに必要な機材や工具がたくさん揃っている環境でした。KMGの会員になり、講習を受けることで、これら豊富な機材を自由に使うことができるとともに、学生であれば学割が適用されてお得に利用できます。
多くの3Dプリンタ、サンプル・フィラメメントが置かれている3Dプリンタの部屋
KMGスタッフを務め、本学情報理工学部4年次生である香川さんがCNCミリングマシンを説明してくれた(右から2番目)

技術や知恵を伝え合い、様々なものづくりが生まれる場所 Umekoji MArKEt

Umekoji MArKEt 外観
続いて、KMGから徒歩3分の場所に(株)Monozukuri Venturesがオフィスを構えるUmekoji MArKEtへ案内していただきました。Umekoji MArKEtは青果・京食材の倉庫をリノベーションして作られ、2022年5月にオープンしたスペースです。
金属製3Dプリンタの出力サンプル
1階には、精密に加工された金属部品サンプルが展示されています。その奥には、巨大な金属3Dプリンタが設置されており、とても存在感がありました。
Umekoji MArKEt 2階
2階は、モノづくり関係者、アーティストや社会起業家など多様な人材の交流と発信の拠点となるコミュニティサロン「Question梅小路」です。ここは、梅小路まちづくりラボと京都信用金庫が共同で運営するフロアです。地域のイベントチラシや、西陣織のサンプルが展示されており、地域に寄り添う気持ちが感じられます。
Umekoji MArKEt 3階、(株)Monozukuri Venturesのオフィス
3階は(株)Monozukuri Venturesが入居するオフィスです。入って奥は、日当たりがよく、きれいな家具と観葉植物がありました。バルコニーは見晴らしが良く、とてもリラックスできる空間になっています。他にもミーティングスペースやオンライン会議用の個室など、過ごしやすく、ものづくりに関わる様々な人々がコラボレーションしやすいオフィス環境が整っていました。

学生の感想

  • 想像していたよりも機材が充実していて、ここに来ればいろんなアイデアを形にできると思いました。また、デジタルファブリケーションとこの空間を通して、いろんな人と交流することができるので、大学を超えた学びの場になると思いました。
  • 地域活性化および「ものづくり」に関する新しいチャレンジに触れて、非常に良い刺激を受けました。
  • オープンなファブスペースは良いなということと、ファブに関係する人が集まっていく動きがとても良いなと思いました。
  • アーティストの方や自分の製作物を販売されている方など、会社や大学では出会えない人たちも来るとのことなので、そんな人たちと交流できたら良いなと思いました。

まとめ

世界のものづくりスタートアップ企業にとって、試作から量産のフェーズは非常に困難であり、その社会課題を解決したいと語る牧野氏。そこで立ち上がった(株)Monozukuri Venturesは、ニューヨークと京都を拠点に世界に拡大しています。

今回はそんな(株)Monozukuri Venturesが運営するKGMとオフィスを構えるUmekoji MArKEtを訪問させていただきました。梅小路エリアを中心に、企業・学生・地域の人々を巻き込み、ものづくりコミュニティを拡大していきたいという気持ちが伝わってくる、そんな見学会でした。皆さんもぜひ、”クリエイティブタウン”梅小路エリアに足を運んでみてはいかがでしょうか?

参加者と(株)Monozukuri Venturesのスタッフの方々。本日は梅小路エリアをご案内くださり、ありがとうございました! ※写真撮影時のみマスクを外しています。
(ライター 情報理工学部3年次 徳山 倖我)
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