京都力養成コース「京都の歴史のなかの観光・名所・文化-多様な資料と手法によるアプローチ-」開催

2022.06.06

5月7日、14日、21日、28日の4 日間、京都力養成コース「京都の歴史のなかの観光・名所・文化-多様な資料と手法によるアプローチ-」を開催しました。

本講座は京都市と公益財団法人 大学コンソーシアム京都が主催する「京カレッジ」市民教養講座の京都力養成コースとして開講したもので、本学文化学部の教員4人と日本文化研究所の上席特別客員研究員(京都・観光文化検定試験1級合格者)5人の計9人の講師がリレー形式で、講義とフィールドワークを行いました。同講座では、京都の歴史のなかの観光・名所・文化に焦点をあて、史料(古文書)・地図・写真・新聞記事等の分析や現地調査を踏まえた研究成果が披露され、京都文化の深い学びを提供しました。

5月28 日のフィールドワークでは、「古建築・仏像・庭園に親しんでみよう!-双ヶ丘の東麓(妙心寺・法金剛院)を逍遥-」と題し、法金剛院、妙心寺・退蔵院を訪れました。法金剛院では、講師やゲストスピーカー鈴木久男氏の説明を受けながら極楽浄土の世界を表現したとされる池泉回遊式浄土庭園を散策しました。また、阿弥陀如来坐像(本尊・国宝)や十一面観音坐像(重文)を鑑賞しました。
次に、妙心寺の塔頭の一つである退蔵院を訪れ、2班に分かれて秀麗な三種三様の庭園(元信の庭(国の名勝及び史跡)、陰の庭・陽の庭、余香苑)や瓢鮎図(国宝)を鑑賞しました。

講座終了後のアンケートでは、「観光について学べました。」「現地を見ながらの案内が良かった。しっかり頭に入りました。」「何度か訪ねてきたところですが、説明していただき、新たな知見を得ました。」などの感想が寄せられました。

各回の講義テーマ

≪1日目≫

  • 第1講義 「このプログラムの紹介」「総論:京都の歴史のなかの観光・名所・文化」若松 正志 文化学部 教授
  • 第2講義 「江戸時代と現代の祇園祭の比較-鷹山復興を記念して-」坂田 憲治 文化学部 非常勤講師

≪2日目≫

  • 第3講義 「近世京都の観光-名所図会・名所案内記を素材に-」出田 和久 文化学部 客員教授
  • 第4講義 「石清水八幡宮への武将の崇敬-八幡信仰の広がり-」大田 友紀子 日本文化研究所 上席特別客員研究員
  • 第5講義 「近世上方における寺社めぐり事情-天神巡拝を中心に-」高木 昌之 日本文化研究所 上席特別客員研究員

≪3日目≫

  • 第6講義 「壬生-洛中の農村から浪士の拠点へ-」笹部 昌利 文化学部 准教授
  • 第7講義 「渋沢栄一が見たであろう京都」湯村 正子 日本文化研究所 上席特別客員研究員
  • 第8講義 「近現代における京都観光の歴史と変遷」中村 恭志 日本文化研究所 上席特別客員研究員

≪4日目≫

  • フィールドワーク「古建築・仏像・庭園に親しんでみよう!-双ヶ丘の東麓(妙心寺・法金剛院)を逍遥-」中江 好喜 日本文化研究所 上席特別客員研究員、ゲストスピーカー 鈴木 久男 文化学部 元教授
「このプログラムの紹介」、「総論:京都の歴史のなかの観光・名所・文化」について講義する若松教授
「江戸時代と現代の祇園祭の比較-鷹山復興を記念して-」について講義する坂田非常勤講師
「近世京都の観光-名所図会・名所案内記を素材に-」と題して講義する出田客員教授
「石清水八幡宮への武将の崇敬-八幡信仰の広がり-」と題して講義する大田上席特別客員研究員
「近世上方における寺社めぐり事情-天神巡拝を中心に-」について講義する高木上席特別客員研究員
「壬生-洛中の農村から浪士の拠点へ-」について講義する笹部准教授
「渋沢栄一が見たであろう京都」について講義する湯村上席特別客員研究員
「近現代における京都観光の歴史と変遷」と題して講義する中村上席特別客員研究員
妙心寺・退蔵院で解説する中江上席特別客員研究員
ゲストスピーカーの鈴木久男元教授
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