2021年度「熊本・山鹿フィールド」実施報告

2021.09.28

初年次教育センターが運営している共通教育科目「熊本・山鹿フィールド」(1年次生対象/通年集中)の活動について、紹介します。本科目は、2015年度から、学祖 荒木 俊馬 先生の意思を継承し“将来の社会を担って立つ人材”を育成するため、履修者が学祖の生誕の地やゆかりの地を訪ね、足跡を辿ることで「建学の精神」の一層の理解と体現を促すことを目的に開講しています。
 

今年度は、コロナウイルスの感染拡大に伴い、フィールドワークは現地往訪を中止しましたが、山鹿市役所をはじめ現地で地域づくりに携わる方々にオンラインで対応して頂きました。
履修者である1年次生11名は、「山鹿の街づくり ~山鹿の魅力をどのように情報発信するか~」をテーマに、山鹿市の特性や地域活性の成功事例を調べるなどして、授業に取り組んでいました。

山鹿市関係者によるオンライン講義(2021年9月9日)

山鹿市 早田市長
山鹿市役所をはじめ現地で地域づくりに携わる方々に、オンラインで講義をして頂きました。
講義には、山鹿市の早田順一市長にもご参加頂き、「山鹿市へ来て頂けなかったのは残念であるが、山鹿市がどういうまちづくりをしたらよいのか等、若い人ならではの視点で意見を期待している。」と、履修者に向けて、激励の言葉を頂きました。
講義では、履修者が事前に質問をしていた、観光や情報発信、農業、山鹿市内でのコロナ対策支援制度などについて、統計資料や現地の様子が分かるような写真を基に、講義をして頂きました。
質疑応答では、翌日の発表に向けて、履修者が議論してきたことについて、積極的に質問し、理解を深めることができるよう、熱心に取り組んでいました。

山鹿市関係者に向けたオンライン発表会(2021年9月10日)

前日のオンライン講義を受けて、履修者が「文化資源班」、「自然資源班」、「グルメ班」の3つのグループに分かれて、「山鹿の街づくり ~山鹿の魅力をどのように情報発信するか~」をテーマに、調査・分析を行い、議論してきた成果を、山鹿市の現地関係者の方々からのオンライン講義で学んだ内容を踏まえて、発表しました。
履修者は、山鹿温泉郷のセット販売や、ビニールハウスを再利用したグランピング施設、特産品である”栗”を使った料理を提供するカフェメニューなどを提案しました。

大学内での最終成果報告会(2021年9月18日)

山鹿市関係者による講義、履修者による発表会を終え、授業の締めくくりとして、学内での最終成果報告会に臨みました。
この最終成果報告会では、黒坂光学長、吉田裕之副学長ら学内関係者に対して、9月10日に山鹿市関係者へ発表した内容に加えて、この科目の到達目標として掲げている、「建学の精神」の体現化について、本科目で得た知識や体験を基に、発表しました。
黒坂光学長(写真 左)から講評を受ける履修者
黒坂光学長からは、「入学して半年ほどの1年次生とは思えない、堂々とした発表であり、自分たちが調べた根拠に基づいて、プレゼンテーションをすることができていた。異なる学部の学生が同じグループで活動を共にするというのは、1拠点総合大学の強みであると改めて感じた。若者らしい斬新な発想であり、実現性も高く、非常に素晴らしい発表だった。」と、講評を頂きました。

履修した学生のコメント

  • 授業ではプレゼンをする機会が何度もあり、データを基に論理的に話す力、そして伝わりやすいような話の運び方を実践的に学ぶことができ、貴重な経験でした。
  • コミュニケーションをとりながら問題解決をしていく大切さと、楽しさを学びました。コミュニケーションは今後の大学生活だけではなく、社会に出てからも必要だと思うので積極的にこの授業で学んだことを生かしていきたいと思います。

科目担当の寺崎先生のコメント

様々なバックグラウンドを持つ履修者が、建学の精神を踏まえて、切磋琢磨し続けたことで、1回目より2回目、2回目より3回目と発表を重ねるごとに説得力のある内容になったと思います。本番でも臆せず堂々と発表することができ、履修者の成長を実感して心強く思いました。もちろん履修者の頑張りもありますが、コロナ禍においてオンラインインタビューを快くお引き受け頂くなど山鹿市関係者のご協力の賜物でもあります。ありがとうございました。

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