文化学部京都文化学科 専門教育科目「京の食文化論」で
京都・妙心寺東林院の住職・西川 玄房氏が講義

2019.05.15

2013年、ユネスコの無形文化遺産に登録された和食。京都文化学科では、その和食の中でも代表的存在である「京料理」を中心に、和食の歴史や特徴、年中行事との関わりなどを学ぶ「京の食文化論」(担当:吉澤 健吉 教授)を春学期に開講しています。
講義では、第一線で活躍する京の料理人をゲスト講師として招き、生きた和食の魅力を考察する機会を設けており、5月15日(水)は「精進料理」をテーマに、京都・妙心寺東林院住職の西川 玄房氏を招いて講義を行いました。
3分間の椅子座禅に取り組む受講生
講義冒頭、座禅の基本である「調身・調息・調心」についてお話いただき、西川 住職と受講生で3分間の椅子座禅を行いました。椅子座禅のポイントは背筋を伸ばし、呼吸を整え、心を整えるという3点です。住職からは「この3分間でみなさんの顔つきが変わりました。家でも授業前でもいつでもどこでもできるので、是非やってみてください、ちょっと変わった見方ができるかもしれません。」とアドバイスをいただきました。
精進料理と聞くと、肉・魚を避ける料理と捉えがちですが、食べる人になりきり、その場所になりきり、食材になりきり、無駄のないよう最大限に生かすことに目覚めることで、自然のめぐみに感謝する心となるという禅の修行の一つだと住職は説明されました。
精進料理について講義する西川 玄房さん
質疑応答では、学生からの質問が絶えませんでした。「今の季節のお薦め料理は何か」「常備菜で簡単に作れるものはあるか」といった食に関する質問のほか、「配布資料の写真の色合いがとても綺麗だが、何かこだわりはあるのか」「住職の誰にも負けない得意料理は何か」「住職の趣味は何か」といった質問に対し、一つ一つ丁寧にユーモアも交えながらお答えいただき、教室は和気藹々とした雰囲気に包まれました。
講義の冒頭配布したパンフレット「精進料理献立」の中から「新ジャガのステーキ」「いちごの豆乳かん」など簡単に作れるレシピも紹介され、最後に学生たちは食事に対する心掛けや作法について説いた「食事五観文」を全員で唱え、いのちを大切にする心を学びました。
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