法学部学生が三重県いなべ市に伝わる物語の紙芝居を制作、お祭りで子ども達に読み聞かせ披露

2017.05.06

2017年5月6日(土)、三重県いなべ市藤原町立田地区の活性化に取り組む法学部耳野健二ゼミの学生が、地区のお祭り「遊学祭」に参加し、紙芝居を披露しました。この紙芝居は、地区にある明行寺(みょうぎょうじ)というお寺に伝わる寺宝「蓮如上人の『玉眼の御木像』」にまつわるお話を元に、学生たちが工夫を交えて作成したものです。お祭り当日は明行寺の本堂をお借りし、5回にわたり紙芝居を上演しました。およそ70名の住民に楽しんでいただき、「地域の歴史を学べてよかった」などの感想をいただきました。

三重県の最北端に位置するいなべ市は、少子高齢化が進み、人口減少、空き家増加などの問題が懸念されています。2014年にいなべ市と本学が包括連携協定を締結して以来、法学部 耳野健二ゼミ生が同市の中山間部に位置する立田地区を中心に、地域活性化に向けた活動をおこなってきました。
耳野ゼミではこれまで、空き家調査や地域の子どもたちとの交流イベントを実施してきました。3年目となる2016年度は、4月から13回立田地区を訪問し、積極的に地域のイベントに参加し住民との交流を図るのにくわえ、地域の歴史について住民への聞き取り調査を行い、記録として残るよう冊子にまとめました。
2016年度はさらに、こうした活動と並行して、地区に伝わるお話を紙芝居として形にし、地域へ提供するプロジェクトも進めてきました。お話は、明行寺に伝わる寺宝「玉眼の御木像」の由来を伝えるもので、室町時代の浄土真宗の僧、蓮如上人にまつわるものです。このお話は、地区の歴史を子どもたちに伝えるべく明行寺の住職が紙芝居のシナリオとして脚色したもので、これを基に学生たちが紙芝居を作成しました。学生たちは、子ども達が地区の歴史を楽しく学べるよう工夫して絵を描き、A2判15枚の紙芝居としてまとめました。

今年で第13回を迎える「遊学祭」は、立田地区の内外に地域の魅力を発信し、地域住民に自分たちが住んでいるところのすばらしさを知ってもらうという目的で毎年開催されています。お寺や地域の施設で陶芸体験、餅つきや大道芸や落語の披露などさまざまなイベントが行われ、参加者がスタンプラリーをしながらめぐるほか、三重県天然記念物「篠立の風穴」や明行寺の寺宝「蓮如上人の玉眼の御木像」がこの日のみ特別公開されました。
当日はゼミ生21人が参加し、地域住民に紙芝居を披露する他、お祭りにも参加しました。また、そのうちの6人は立田地区に宿泊し、翌日もフィールドワークを実施しました。
学生が作成した紙芝居の読み聞かせを行った
参加した地域の子供たちや住民に披露した
「遊学祭」に参加した耳野ゼミ生
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