タンパク質動態研究所 講演会シリーズ「ようこそ、タンパク質の不思議な世界へ」第2回開催(12月7日)

2019.11.08

タンパク質は生命活動を担うもっとも重要な分子です。タンパク質が働く〈場〉が細胞であり、細胞が集まって個体を作ります。タンパク質の働きの異常は、直接個体レベルの病気にもつながり、老化などとも密接な関わりを持っています。
この講演会シリーズでは、タンパク質(分子)、細胞、個体という3つのステージを視野に置きながら、生命活動のおもしろさと、そして、その不思議な世界へ皆さまを招待いたします。

日時 【第2回】
2019年12月7日(土) 14:00~(13:30開場)
場所 京都産業大学 むすびわざ館2Fホール
(京都市下京区中堂寺命婦町1-10)
交通 ※むすびわざ館に駐車場はありません。
公共交通機関をご利用ください。
備考 各回定員400名(事前申込不要・入場無料)

プログラム

<第1部> 講演「発生って、 こんなにおもしろい」

近藤 寿人
(京都産業大学総合学術研究所員 大阪大学名誉教授)

プロフィール
1949年福岡県生まれ。理学博士(京都大学)。ウイスコンシン大学研究員、京都大学理学部助手・助教授、名古屋大学理学部教授、大阪大学細胞生体工学センター 教授・センター長、大阪大学生命機能研究科 教授・研究科長、2014年京都産業大学総合生命科学部教授を経て、2019年から現職。趣味は美術鑑賞。

講演要旨
大学で講義をするというのは、落語家が毎週寄席で演ずるようなものだと私は感じています。私の「発生生物学」の講義では、自分が持つネタを25回分に振り分けるのですが、学生たちにどのネタが面白かったか?と聞くと、毎年「イモリの再生!」という答えが返ってきました。今日は、イモリの水晶体の再生からはじめて、動物の組織の再生がどのようなものであるかについてお話ししましょう。再生力のチャンピオンとして、イモリとプラナリアがならび称されることが多いのですが、実は、その再生のやりかたは、正反対と言っても良いくらい違うのです。この2つの動物を比較しながら、私たちの体のことまで。

<第2部> 講演とインタビュー「生命は謎だらけ: 好奇心こそ科学の始まり」

竹市 雅俊 氏
(理化学研究所生命機能科学研究センター チームリーダー 京都大学名誉教授)

プロフィール
1943年名古屋市生まれ。理学博士(京都大学)。京都大学理学研究科・生命科学研究科教授を経て、2002年から理化学研究所発生再生科学総合研究センター・センター長。2018年から現職。細胞どうしを結びつけるタンパク質「カドヘリン」を発見、動物の体が作られるしくみの研究を続ける。趣味は自然とふれ合うこと、最近は野鳥撮影に熱中。

インタビュアー
永田 和宏、近藤 寿人

講演要旨
私の研究は、体を作るために必要な細胞の接着剤(カドヘリンタンパク質)の働きを明らかにすることです。このような研究を始めるようになった背景には、元々、生物に対する関心が高かったことがあります。野山を歩いていると不思議な生命の営みにいっぱい出会います。そのほとんどが、何故そうなのか、分かっていません。そんな例を紹介して、生命の謎解きの楽しみを共有していただければと思います。

PAGE TOP